【wrwrd】最強な最弱少年 zwei[男主] (ページ8)

今日:5 hit、昨日:7 hit、合計:16,844 hit

新しいお店ページ8

「そういえばなんで二人街に行くん」

街中を歩いてる途中でふと、思い出したかのようにシマが問いかけてきた。

「とんちからな?糖分きれてキレそうなお二人がいるから甘味を買って来いって」

きれてキレそう………

「鬱先生それシャレ?」
「大先生おもろないわ」

「やかましいわ偶然じゃ偶然」

そんな会話をしてたら

ちょっと先に並んでるお店があった

「なんか並んでるね」

近づいて見てみるとそこはスイーツ店で

どうやら数日前にオープンした新しいお店だったようだ。

「お、ここでええやん。」

「えぇ…並ぶん?」

早めにお店を見つけられて顔を明るくしたシマと

並ぶのが嫌そうな鬱先生

僕は特になんも思わなかったからぼーっと並んでる行列を眺めてたら

誰かに肩を叩かれた。

後ろを振り返ると

赤い髪をした綺麗、いや、美しい女性が立っていた

「もしかして…A様ですか…??」

「……??そうですよ」

そういうと、パァっと顔を輝かせて自己紹介してくれる。

「私、このお店のオーナーで…!」

「そうなんですか。凄い賑わってますね」

どうやら女性はこのお店の店主さんで
今、店番は他に任せ、店主自ら売り込みをしてるそうだ。

「ありがとうございます。皆様よかったら試食されませんか?」

そう言って、シマと鬱先生にもタルトを勧める。

「あー俺いいわ。甘いもん好きやないし」

「僕はタルトよりお姉さんが気になるかな?連絡先、いい??」

いつも通りのナンパを鬱先生はして、

そしていつも通り、シマから引かれる鬱先生。

「A様はどうです?」

苦笑いして鬱先生から逃げた女性は

僕にタルトを差し出してきた。

そのタルトは黒っぽい甘そうな果実がふんだんに使われてた、フルーツタルトのようだった。

「……じゃあ、」

そう言って手をタルトに伸ばすと

横から、ｱｯって声がした。