【wrwrd】最強な最弱少年 zwei[男主] (ページ4)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:16,837 hit

逃げたい逃げられないページ4

「んぅ……」

なんとなく、頭に違和感があって
まだ頭が覚醒する前に
無理やり薄く目を開ける。

と、白。

真っ白

幾ら瞬きをしても
目の前の白は変わらない。

「んん……?白……なんで………????」

「あ、起きたん」

思わず疑問を口にしたところ

その白の向こうから声が聞こえる

を確認したと同時に目の前の白が除かれる。

「ぁ………ゾム」

「おん。おはよう」

白の次に目に飛び込んでくるのは緑色。

緑色の持ち主……ゾムは両手でイフリートを抱えながら僕に挨拶を投げかける。

「もしかしてイフリート乗ってた……?」

せやで、そう答えるゾムはこちらから目をそらし
イフリートを撫で回してる。

「……かわいいね」

「かわいいやろ」

ちょっと自慢げなゾムとぼーっと布団に座ったままでいたら、ふと、あることを思う

「……あれ?なんでゾムいるの??」

「ん?あぁ、今日の国会、Aも出んと行かんらしくてな?伝えに来てん」

「国会……?僕もでるの??」

今まで国会は兵士の方に紛れ込まないで、幹部の皆の後ろで
ロボロとかと一緒に裏方をやっていた。

出なきゃいけない、というのは、恐らくステージの方に上がらなければならないって事だろう。

「なんかあったっけ?今日」

「さぁ??あ、あとな。」
適当に返したゾムが1度立って、机の上の物を取ってくる。

その取ってきたものを見て

僕は勢い良くベットを飛び出し、ゾムの横を通り過ぎて退室する。

「どこいくん??????」

ガシッと言うべきかミシッと言うべきか。

にっこり笑って僕の腕を離さんと掴むゾム。

もう片方の手にはお盆に山と積まれた食品たち。

「ほら、ただでさえA小さいんやし??飯たんと食わんといけんやろ??」

持ってきたで。

悪魔の囁きともとれるそのゾムの言葉に

僕は心の中で必死に十字架を切ったのだった。

「くるしい………ぅっぷ」

「いやぁ楽しいなぁ……!!」