バレンタイン/tn ページ35
「……さ…!……トンさん!」
肩を揺さぶられる感覚と共に
自分の名前を呼ぶ声。
はっとどこかへ行ってしまっていた意識が戻ってくる。
「んん……なんや……」
薄く開けた視界は
優しい光で包まれるはずだが
いかんせん、閉じられていて
ずっと暗かったせいで
その明るさはとても眩しく見えた。
「Aくんか……なしたん??」
固くなった背中を伸ばすように
ぐーっと背伸びする。
一息ついて、再度視界にAくんを捉えると
彼がカップやらなんやらがのったお盆を持ってることに気づく。
「あのね、いつもトンさん、忙しそうで、」
だから、休憩して欲しくて。
そうちらちらと様子を伺いながら話す姿に
思わずじんわり心が溶けていく。
「そうなんか。ありがとなぁ」
そう言いながら、もはや癖となった頭を撫でる行動をすると、
目を瞑って気持ちよさそうにするAくん。
癒しやわぁ。
「トンさん、あのね、チョコ作ったの」
ソファの方に移動して、
Aくんが紅茶を淹れてくれる。
そしてポットの隣にあった小箱を差し出される。
中には綺麗に並べられたチョコレートたち。
「チョコってリラックス効果もあるんだって」
「へぇ、そうなんや。Aくん作ってくれたんや」
「ありがとうなぁ」
そういうと、彼は照れくさそうに笑う。
彼を正面のソファに座らせ、
今度は僕が彼に紅茶を淹れてあげる
あたふたとして、その行動を止めようとした彼を
やんわりたしなめ、
Aくんがチョコレート出してくれたみたいに
自分も棚からクッキーの箱を取り出す。
「なぁ、どうせなら一緒に休憩しようや」
そういってお茶に誘うと
目を見開いたあと、目を輝かせて
コクコク頷くAくん。
ふと頭に浮かんだ急ぎの書類のことは掻き消して
今は久しぶりのゆっくりにした時間を
楽しむことにしよう。
その後のトントンの作業スピードが
尋常じゃなく、恐ろしささえ覚えたことを
後にグルッペンは語るのは、また、別のお話
ラッキーカラー
あずきいろ
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猫好き - ベーコンレタス美味しいよね！( ＾∀＾)腐腐腐… (2018年12月22日 12時) (
レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
still(プロフ) - 翔也さん» わわ!ありがとうございます!!ヽ(；▽；)ノ嬉しいです…!更新頑張りますね!! (2018年1月12日 21時) (レス) id: 2ef8bb6664 (このIDを非表示/違反報告)
翔也(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2018年1月12日 21時) (レス) id: b09bb58aa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すー | 作成日時：2018年1月8日 23時
