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「 桜庭さんは、今救急におられるんですよね？ 」
「 あぁ、はい 」
看護師の声かけに我に帰る。
自分のことは、ここに勤務している人ならほぼ全員知ってるだろう。
「 私も救急にいたことがあって。凄く鍛えられた気がします 」
「 確かに。ﾊｰﾄﾞですもんね 」
「 病棟勤務も大変ではあるんですけど……緊張感が本当に大変で。私はもう戻れないです 」
そう言って笑う姿に、釣られて笑う。
ふと、Aの言葉を思い出した。
少し前、どうして救急にいるのかを互いに聞いたことがある。
「 私、何度か救急にお世話になったことがあって。そういう時って、救急車がいるような深刻な状況だったりするからとにかく不安で。でも救急の人は、絶対に私を不安にさせないんです。自分は緊張感の中で働いているのに、お首にも出さない。
私の話を聞いて、時には何気ない会話で落ち着かせてくれたり 」
細かな指示を拾うのは、益田が多い。しかし合間合間に声をかけて、患者が安心した顔になる時、常にAがいたと桜庭は思い返した。
「 救急は、身体だけじゃなくて、もうﾀﾞﾒだって患者さんの心も救う光になれる場所だって思って。いつか絶対救急看護師になりたいって、思ってました 」
そう言った彼女の顔は、眩しくて。
天使以外何なんだ、と本気で思った。
「 どうしました、急に笑って 」
「 あ、いや…。うちの看護師の1人が、わざわざ病棟の後に救急に入った子なんですよ 」
「 えぇー！凄い。かっこいい 」
そんな笑ってたかな、と思うが、確かに。
自分の声はかなり明るい。
一度思い出すと、もう止まらなかった。
あぁ、Aちゃんもこうやって病棟勤務してたのかな。
夜になれば、綺麗に光る月を見て、今頃きっと頑張ってるんだろうなって。
朝目覚めた時、眠そうにしながら帰ってるのかな、とか。
夕方の夕日を見て、今日もおはようって挨拶してて、本当は俺も返して、嬉しそうに笑ってくれるのになって思う。
色んな話をしたい。
いや、顔見るだけでいい。
今 ﾄﾞｱが開いてさ、Aちゃんが顔出さないかな。
お見舞い、とか、ﾍﾙﾌﾟでこっちの病棟に来た、とか、同期がここにいるから会いに来た、とか________ 理由はなんだって良いから。
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(にゃん) - みさん» み さん初めまして！ｺﾒﾝﾄありがとうございます。とっても嬉しいです☺️この作品は私なりに納得する形で完結させているので、続きを書く予定は無いのですが… 最近ﾄﾞﾗﾏが再映されたからか沢山見てくださっていて嬉しいです。大好きという言葉、感激です！ (2022年9月23日 1時) (
レス) id: 9519cf6d52 (このIDを非表示/違反報告)
み - こんばんは。もう続きは書かないのですか？？このシリーズすごく大好きなので... (2022年8月19日 19時) (レス) id: f9fb7945cf (このIDを非表示/違反報告)
(にゃん) - ぱんださん» ぱんださん、ﾘｸｴｽﾄありがとうございました☺️！少しでもご希望に添えたら幸いです…！次も是非待っていてください<3 (2021年10月13日 1時) (レス) id: 9519cf6d52 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - リクエスト書いてくださりありがとうございました！次のお話の更新も楽しみにしています！！ (2021年10月12日 23時) (レス) id: eb0d942c02 (このIDを非表示/違反報告)
(にゃん) - 【御礼】ﾘｸｴｽﾄ、なんともう２つ頂きましたのでﾘｸｴｽﾄを締め切らせて頂きます！ありがたいです！！TT 最後まであとすこし、是非お付き合いくださいませ<3 (2021年10月10日 1時) (レス) id: 9519cf6d52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：(にゃん) | 作成日時：2021年8月20日 20時
