ナイトジュエリー 4nd

身代わりのヘマタイト ページ45

「グアッ!!」



誰かが遠くに飛ばされ、武器が落ちる音がする



「高木!!」



『よそ見禁物!!』



薮が高木の心配をすると、ヘマタイトのパンチが腹に入る



「っ!!」



薮もスコープを落とし、腹を抱える



「力だけじゃない。スピードまでもが強くなってる」



「シリマナイト、オブシディアン、ジェットの力を取り込んでるからね」



「4VS9。離脱したのが高木に薮にいのちゃんに圭人だから…」



『4VS5。ギリギリだね』



ヘマタイトは余裕の表情を浮かべているのに対して、ナイトジュエリーの表情に余裕なんてない



「こっちは遠距離攻撃ばかり。近距離は…知念のアームくらいか」



「離れたら離れたで糸が絡まるからな」



『こっちから行ってもいい？』



「…て言うか、人格混ざってない？」



ヘマタイトは狂気に満ちた笑顔でいう



「あの人格…ジェットだよね？」



「てことは…危険な気がする」



有岡は先手必勝と思い、手裏剣を素早く投げる



『遅いって』



しかし、気がつくとヘマタイトは有岡の隣にいた



「なんでっ」



瞬きも出来ずに糸に絡め取られた



「大ちゃん!!」



「ゆうてぃ!!来ちゃダメ!!」



中島が有岡を助けようとするけど、有岡が近寄ることを止める



「マジで…詰んだ？」




山田は刀を構える



「…離れすぎてもダメ。近寄りすぎてもダメ」



「まるで…サッカーだね」

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