ナイトジュエリー 4nd

忘却のジェット ページ29

「ここがどこだか…分かってるの？」



有岡の声が廊下に響く



しかし、ナイトジュエリー以外の者たちの姿が見えない



ジェットによって存在を『忘れられた』からである



「すごいでしょ…？僕のチカラ？」



有岡の目の前にはジェットがいて、虚ろな目で有岡を見ている



「あーあーすごいよ!!」



有岡はそう言いながら手裏剣を投げる



「にしても…他の皆はどこに行ったんだ？」



ーーー



「これが…ジェットの？」



山田は刀を



高木はマシンガンを構える



その先には



「僕のチカラ。どんどんツヨクなるんだ」



ジェットがいるのだ



「空間の仕切りも『忘れさせる』ことができるのか…」



ーーー



「厄介すぎる…ね!!」



薮は八乙女の肩にスコープを乗せて、ジェット目掛けて撃つ



「人の存在、空間の仕切り。…あとは何を『忘れさせる』んだ？」



「あと？あとはナニヲ忘れさせようかな？」



ジェットはふふふと不気味に笑う



ーーー



「…今まで以上に厄介だね」



中島は容赦なく銃弾を撃ち込むも、ジェットに効く様子などない



「俺お父さん忘れてたんだよ!!…知念になんて言われるか」



岡本は隅で小さくなっていた



「俺も。知念にたっぷり怒られようか」



「その人もケシテイイ？」



ーーー



「…本物？」



宝石の部屋から学校に戻ってきた伊野尾と知念



その道中にジェットがいたのだ



「いのちゃん。それって…」



「ジェットは色々なものを忘れさせてる。もしかしたら…」



「余計なことはイワナイデ」



ジェットは自分の鈴に力を貯めて



「全部…キエチャエ!!」



思いっきり解放した



「チェインジ、ジュエリー・スプリンドーレ!!」

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