90話 エラ ページ40
「すごい盛り上がりだなぁ〜!エラどこに行く?」
パーティーが始まってすぐハルに声をかけられた。
エラはさっきから気になっていた露店に行きたい、と答える。
パーティー限定の露店がいくつもある。
ハルはまたエラの手を引いて露店の方に向かった。
たくさんの売り子や店の人に声を掛けられた中で、1つ気になったものがあり立ち止まった。
「何かいいのがあったのかい?」
ガラス細工で出来た笛だ。ハルにも分かるようにその笛を吹いてみる。
すると綺麗な音色を奏でた。
首を傾げるハルに
「これガラスで作った笛らしいわよ、これなら見れないハルでも音で楽しめそうね」
そう伝えると、ハルは嬉しそうに笑ってその笛を買ってくれた。
「これなら見失ってもエラがどこいるか分かるよ」
そして、またさっきみたいにエラの頭を撫でる。その時、
一瞬だけハルが顔をしかめた。なにやら、気配を感じたらしい。
正直、この不穏な空気はエラも感じた。
小さい頃から今は亡き祖父に銃を教えてもらっていたのもあり、この程度の殺気には気が付く。
思わずクラッチバッグに入っている護身用の携帯銃を周囲にバレない程度に確認する。
可愛げ無い事くらい分かっているが、自分の身は自分で守れと祖父によく言われていたものだ。
(平和なパーティーにはならなそうね)
そう思いながら、誰かを探しながら歩き始めたハルに付いて歩く。
怖いと思いながらも自分に染み込んだ狼の狩猟本能が騒いだのか、エラはこの状況を少し面白そうとも思った。
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にゃん。(プロフ) - 終わりました。次の方は続編へどうぞ。 (2017年10月14日 20時) (レス) id: f23589347d (このIDを非表示/違反報告)
にゃん。(プロフ) - 更新します。 (2017年10月14日 20時) (レス) id: f23589347d (このIDを非表示/違反報告)
鳥になりたかった只の学生(プロフ) - 終わりました! (2017年10月2日 23時) (レス) id: 823189d60b (このIDを非表示/違反報告)
鳥になりたかった只の学生(プロフ) - 更新します! (2017年10月2日 20時) (レス) id: 823189d60b (このIDを非表示/違反報告)
悠琉(プロフ) - 終わりました! (2017年10月2日 14時) (レス) id: 287512228a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん。 x他7人 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年9月20日 23時