【完】マジうぜぇ。触んな。【Kei I】

９ ページ9

残りの各メンバーとの軽い自己紹介が終わった後、私達は番組の収録をするスタジオへと向かった。


私は峰川さんたちの後ろ、つまり一番後ろからてくてくと着いていった。



テレビ局内って、こんな感じなんだね。



たまにすれ違うテレビによく出てる人とか、忙しそうに機材を移動したりで廊下を駆け回るスタッフさん。



アイドルは目の前の彼らだけでなく、女性アイドルもいたり、やっと実感が湧く。




私はこの世界に足を踏み入れたのだと。



短い間だけど、これから起こる事に、この時から少しだけ気付いていたのかもしれない。



ーーー



『一日に何本分くらい撮るんですか？』


隣で一緒にメンバーが撮影しているところを見ている谷口さんに聞いた。



谷「一日に４本くらい撮るわねー。


衣装の着替えとかあるから、丸一日このスタジオにいるのは珍しくないわよ」



まじかー。じゃあ、夕食とかもここで食べる事ってあるのかな。



その場合、弁当なんだよね？弁当貰う時ってどういう感じなんだろう。



いや、そもそもマネージャーは貰わないのか。



山「伊野ちゃん、ちょっと黙って」



自己紹介のとき、一人だけ既に顔と名前が一致していた人物がいた。



山田涼介だ。



彼の事を知らない人はいないと思う。



テレビで見た時から思ってはいたが、顔が綺麗すぎる。



彼もHey!Say!JUMPだったとは…。



そんな彼が、年上である伊野尾くんに対して凄く冷たく当たっていた。



あれは通常運転なんだろうか。



あ、伊野尾くん寂しそうにしてる。


犬みたい。

１０→←８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す