【完】マジうぜぇ。触んな。【Kei I】

番外編＊１１ ページ37

「『………』」




イライラしてるものほど頭から離れないのはどうしてなのだろうか。


所詮マネージャー？




「………」



あーイライラする。


そんなこと言われなくてもわかるんだよ。


こっちは痛いほどこの立場が嫌っていうほど感じてるんだよ。



「…西宮さん？」



声のする方に顔を向けると、目の前で菊田さんが困った顔をしていた。



あ、そうだった。菊田さんと飲みに来てるんだった。



『すみません。何でしたっけ？』


「いや、もう少ししたらいとこが来るので、それを言いたくて」




どうやら、菊田さんのいとこが久々に会いたいとのことで、ここに来るみたいだ。


菊田さん自身は今日じゃなくてもよかったのだが、そのいとこが今日しか空いていないらしく、明日からしばらく地方で仕事をするとのことで、一瞬だけ顔を出しに来るらしい。



「こんばんは」


個室の扉が開いたと同時に誰かが顔をのぞかせた。


帽子被ってサングラスをしてて、顔があんまり見えないけれど…


あれ、この人どっかで、



菊「ふーま！久しぶり！」



ふー、ま？


どっかで聞いたことある気がする…。



あれ？どこだっけ？



ふーまと呼ばれた人は「失礼します」と一言告げて、菊田さんの隣に座る。


帽子とサングラスを外すと、すぐにわかった。


『らじらー！の子だ！』


そう、伊野尾くんがらじらーやってる時にたまに挨拶に来る男の子。


伊野尾くんの後輩らしい。



風「あー、えっと…」


私に気づかないのか、それとも、そもそも知らないのか、彼は戸惑ったように菊田さんを見る。



菊「彼女は西宮Aさん。伊野尾くんのマネージャーさん」


風「え、失礼しました！Sexy Zoneの菊池風磨と言います！」


慌てた様子で私に挨拶をする。



『いいえ！こちらこそ一方的だと思わず、声をあげてすみません。


ラジオで度々見かけるもので』



お互いに軽く自己紹介をしてから、菊田さんが話し始めた。


菊「んで、風磨、話しって何？」



風磨くんは思い出したように菊田さんを見ると、困ったように腕を組んだ。




風「最近、レイから連絡なかったんですよ。



そしたら、今朝レイの熱愛出てました」




…ん？？？？？？



菊「あーごめんね。


また多岐の悪い癖がさー」



”悪い癖”？



風「Aさんの前で言いにくいんですけど、」


菊「いや、その意味も含めて連れて来たから」

番外編＊１２→←番外編＊１０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す