番外編＊１０ ページ36
文句を言いたいところ、グッと堪えた。
仕事。仕事。
５０万。５０万。
前の仕事場のように感情のままに動いたら露頭に迷うことになる。
あれはセクハラだったけど。
『伊野尾さんから誘った…？』
なるべく気にしてないように、なんでもないそぶりで、
なんとなく訊くんだ。
多「はい。その日の夜に、」
私の質問に答えようと、素直に口を開く多岐さんを伊野尾くんが遮った。
伊「多岐ちゃーん。一旦黙ろうか」
多岐ちゃんに向けてる表情はこちらからは見えないが、
多岐ちゃんが素直に言うことを聞いた感じからすると、笑顔ではなかったんだろう。
それでも私は、
『いいよ。多岐ちゃん続けて』
多岐ちゃんが喋り出してくれるように煽る。
多岐ちゃんはちらっと伊野尾くんをみて、気まづそうに私を見る。
伊「俺が誘った。多岐ちゃん家に行った。
それ以上になにが知りたいの？」
なにをイラついてるのか(むしろこっちが朝からイラついてんだよ)、
彼は私を睨んで、まるで全ては私のせいかのように述べた。
ていうか、なにを偉そうにしてんの？
『伊野尾さんに訊いてません』
私も睨み返してから、多岐ちゃんをみる。
それが頭にきたのか伊野尾くんはさらなる爆弾を落とした。
伊「ただのマネージャーのAちゃんには関係ないよね？」
はい。終了のお知らせー。
さようなら５０万。
さようなら私の人生。
こいつに関わった時点で終わってた。
こうなることは目に見えてたじゃん。
私はもう我慢できません。
『は？てめーから告白してきたくせに何言ってんだよ。
好きな奴が他の女と会って家に行ってたら気になるだろうが！
やっぱりお前は昔のまんまだったんだな！
一生動物みたいに下半身中心に生きてけ！！』
売り言葉に買い言葉。
自分の荷物だけ持って、楽屋を飛び出して、
峰川さんに体調不良だから早退した、と伊野尾の送りをお願いした。
イライラするイライラする。
所詮男はみんなこうなんだ。
あいつを信じた私が馬鹿だった。
今日はひたすら飲んで忘れよう。
イライラする。
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Strawberry ryosu(プロフ) - コメント失礼します。今日初めて読ませていただきました。とても面白くて番外編までいっきに読んでしまいました。更新ゆっくりでもしてくれると、とても嬉しいです。頑張ってください (2017年1月2日 0時) (
レス) id: 04fc7e113e (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin☆ - なんかこのお話見たら、山田くんファンから伊野尾くんファンになっちゃいました笑いいお話ですね〜！番外編も頑張ってくださいね (2016年3月30日 0時) (レス) id: 468b78ebe2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ - すごく面白かったです。これからも、頑張って下さい！o(・`д・´｡) (2016年3月6日 2時) (レス) id: ea0c9cf643 (このIDを非表示/違反報告)
美伊也 - 面白かったです☆本当はもう少し続いて欲しかった、、、新作も楽しみにしてます！ (2016年2月21日 14時) (レス) id: f559627c24 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた★(プロフ) - すっごい、面白かったです！ (2016年2月20日 0時) (レス) id: 55881e8c6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haylee :D | 作成日時：2016年2月10日 0時
