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番外編*5 ページ31

会社からの連絡は全くなかった。

ということは、会社も同意の上でこの記事は世に出たということだ。


とりあえず、本日も伊野尾くんには通常通り働いてもらうが、本人たちはこれについてどう思っているのだろうか。


マネージャーの私が聞かされてないのに、本人たちは知っていたのだろうか。



うちの事務所は相談もなしに勝手に事を進めることが多いから困ることはマネージャー歴の短い私でもたくさんあるのに、所属してる彼らはもっとだろう。


多岐さんも女の子なのに可哀想に。


伊野尾くんなんかと噂になったら今あるイメージが悪くなっちゃうんじゃないか。


私はとにかく50万が消えることが何より心配だよ。



ため息を吐きながら、伊野尾くんのマンションの駐車場に車を止める。


カバンから携帯を取り出し、伊野尾くんに”ついた”とだけ連絡を入れる。


すぐに既読がつき、”いまいく”と返信がきた。


伊野尾くんと顔を合わせづらいかと訊かれて、「そんなことない」と答えたら嘘になるが仕事として割り切って接すればなんとかいける気がする。


そもそも、男とはこういうものだ。


今更何を傷つくんだ。


伊野尾くんは男を一括りにするな、なんて言ってたけど、


結局自分もそうじゃないか。



違う女性に好きって言いながら、違う女性とランランランデブーしてるじゃないか。


そうだ。私は何を期待していたんだ。


彼には前科というものがある。


人間そんな簡単に変わりはしない。


「おはよー」


後ろの座席の扉が開く音と一緒に、いつも通りの能天気な声がした。



『おせぇ』



舌打ちしそうになるのを堪えて、ミラー越しに奴を睨む。


エンジンをかけて、テレビ局に向かう。


「ごめんって。昨日あんまり眠れなくてさー」



能天気にもほどがあるんじゃないか?


もしかすると、もしかして知らないの?



『んなこと言ってる場合?』



さすがに意識の低さにイラついた。



知らないにしろ知ってるにしろ、反省の色が見えない。



こいつには芸能人である以前に社会人である自覚がないのか。


「何イライラしてんの?」


ヘラヘラ笑いながら言う。


『記事』


そう一言返すと、スマホを操作してた指が一瞬止まったのを私は見逃さなかった。



「あー…」


とだけ言って、またスマホの画面に意識を戻す伊野尾くん。


『見たの?』


「見たね」


は?


『あれ本当?』


「家には行った」



は?

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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 伊野尾慧   
作品ジャンル:恋愛
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Strawberry ryosu(プロフ) - コメント失礼します。今日初めて読ませていただきました。とても面白くて番外編までいっきに読んでしまいました。更新ゆっくりでもしてくれると、とても嬉しいです。頑張ってください (2017年1月2日 0時) (レス) id: 04fc7e113e (このIDを非表示/違反報告)
pumpkin☆ - なんかこのお話見たら、山田くんファンから伊野尾くんファンになっちゃいました笑いいお話ですね〜!番外編も頑張ってくださいね (2016年3月30日 0時) (レス) id: 468b78ebe2 (このIDを非表示/違反報告)
あめ - すごく面白かったです。これからも、頑張って下さい!o(・`д・´。) (2016年3月6日 2時) (レス) id: ea0c9cf643 (このIDを非表示/違反報告)
美伊也 - 面白かったです☆本当はもう少し続いて欲しかった、、、新作も楽しみにしてます! (2016年2月21日 14時) (レス) id: f559627c24 (このIDを非表示/違反報告)
しゅた★(プロフ) - すっごい、面白かったです! (2016年2月20日 0時) (レス) id: 55881e8c6f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haylee :D | 作成日時:2016年2月10日 0時

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