【完】マジうぜぇ。触んな。【Kei I】

２５ ページ25

『ちょっと、ちゃんとアンケートに答えろよ！』


伊「答えてんじゃん！”ちゅーして、そのままベットへ”」



『バッカじゃないの？！


これのどこが真面目なのよ？！小学生向けの雑誌に本気でそれを載せる気なの？！』



朝からずっとこの調子だ。


どこまで嘘でどこまで本気なのかも分からないから、尚更イライラする。


伊「そんなこといって、 俺の事大好きなくせにー」


両腕をのばして、私の腰にそれらを巻き付けて来ようとする彼に対して、



『は？きもい。うざい。触ってくんな』



他のメンバーやスタッフさんがいるにもかかわらずくっついて来ようとするのも本当にどうにかして欲しい。



有「Aちゃん、伊野ちゃんはAちゃんが正式にマネージャーとしてこれからも一緒にいてくれるのが嬉しいんだよ」



伊「そーだそーだ！

もっと優しくしろよー！」




『いや、そんなこと知らないですよ。


そもそも、私が異性が苦手なのを知っててずっとこうですからね？


本当にやめてほしいです』



苦笑する有岡さんとなんでか知らないけどちょっとドヤ顔な伊野尾くん。



よくやる左の口角を上げて、目を細めてるやつ。



『まじきもいその顔。


やめた方がいいよ？ファン減るよ？』



伊「え？！


大ちゃん、そんなにヤバい？！」



眉を下げて、困り顔な有岡くん。


有岡くんが何も言わないからか、


それを肯定と受け取って、今にも泣きそうだよ。


まぁ、まだこの世界には慣れないけど、これに慣れる日がいつかきっと来る。



そして、彼にたいしても、もう少し素直になれる日が来ると思う。



いつか、ね。



『だから触んなって！』


伊「だって、ティッシュが無いんだもん！」


『だからって、私の服で鼻水を拭くなよ気色悪い！！』



うん。


確実に、当分はその日は来ないね。

あとがき→←２４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す