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「どう?見つかった?」
「全然ないです、ナイフくらいしかなかったです」
「そんなんあったの?」
とりあえず、浦田君とひたすら鍵を探して回る
ここは3階だったようで、
「にしても、なんでこんなにそらるさん鍵持ってたんだろ」
さっき襲われた階の一つ上だ。
「ずっと一緒だったんですよね?」
そう尋ねると、
「実はそんなことなかったんだな」
浦田君が私の方をみて笑う
「実は、1階探索してた時、別々の部屋を調べてて、俺さっきまで鍵、あんなに持ってること聞かされてなかったんだよ」
なんだか、不思議な話だ。
1階で鍵がそんなに見つかるものなのだろうか
「怪しいって思っちゃうよなぁ?」
私はその言葉に頷く
「ま、この部屋にもないし、次の部屋探すか」
そう彼は呟くと、私に手を差し出した
「え?」
「は?繋がねぇの?」
普段こんなことされないから驚いた
「つ、繋ぐ!」
不安とか恐怖心とか
誰かが隣にいると思えば掻消せる
私は彼に差し出された手をぎゅっと握った
その時だ、
あの時みたいに、また心拍数が上がってきた
心臓の音が大きくなってきて
瞳の奥が少し熱を持ったような感じになる
「あっ…い…」
「A…」
「そらる…さん」
「え…A?」
浦田君は何がなんだかわからないような表情をする
だけど、目に映った赤い光は
2つ仲良く並んでいるように見える
「もしかして…」
私がそうボソッと呟いた瞬間
私の手首を掴んで、何処かに引きずられた
*
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Rmd(プロフ) - しゃけさん» しゃけさん、読んでいただきありがとうございます!色々な考察や想像をして、楽しんでいただけてとても嬉しいです。コメントありがとうございます!!(^^) (2020年2月26日 0時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
しゃけ(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです!! 途中からやばいやばいやばいやばいって言いながら泣いてました!!! 最後のスキルってとこで、あれあのゲームだとぽくない?って思いながら見てました!! めっちゃ感情入れやすくて見てて楽しかったです! (2020年1月29日 20時) (レス) id: 91cf22223a (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 桜さん» 桜さん沢山コメントありがとうございます!!この作品はいつも書いてるような恋愛物じゃないので、好んでもらえる作品かは人によりますが、いろいろな感情で読んでいただけてとても嬉しいです。これからも好んでもらえる作品を書けるように頑張りますね!! (2019年9月15日 21時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 長くなって申し訳御座いません!他の作品もいつも見ています!読みやすくて、文才があって大好きです!これからも応援しています!頑張ってください! (2019年9月12日 0時) (レス) id: 03a9afc29d (このIDを非表示/違反報告)
桜 - みんなを置いていってしまったことに泣きました。というより、まふくんがやられた時には、すでに半泣きでしたw 「赤い光」の時点で『もしやあの人気ゲーム…?』と思いましたが、心が動いてしまう物なのですね! (2019年9月12日 0時) (レス) id: 03a9afc29d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rmd | 作成日時:2019年3月18日 22時