絶対逃がさない。【歌い手】

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ひたすら階段を上って、そらるさんと浦田君を探す




ドクンドクンという鼓動が自分でもよくわかる




《おい、A何処にいるんだ》



すると、あの機器から浦田君の声が聞こえた




「わ、わからないけど、二階…」




この暗い廊下を1人で走るなんて、
普段だったら絶対に嫌だけど


まふくんが頑張ってるのに、私がやらないなんて許せない




《は？？お前まふまふと別れただろ》




「う、うん…」



《まふまふから言われた…とりあえず俺らはお前と合流するから…》





そうは言われても彼らの場所がわからないんじゃ…




と思った瞬間
急に心拍数が上がってきて、何かが赤く光って見えた


ばくばくと飛びててしまいそうな心臓。


真っ赤な影が少し遠くに見える


隣にも影が見えて、それがお互い離れていく




…もしかして、まふくん…？



ずっとその場から動かない赤い影は
なんだか苦しんでいるようにも見える



助けに行かなきゃ…


そう思って上ってきた階段を下ろうとした瞬間



パシッと手首を掴まれて




誰かに引っ張られた





「ダメでしょ〜？A」




「そらるさん…」




そこにいたのは、そらるさんと浦田君



「もしかして、まふが気になるの？」



そう尋ねられてコクンと頷く




「まふくんが、あいつにやられたかもしれない…」




「え？？そんなことわかんの？」



浦田君が驚く




「あ、いや。なんかいきなり赤い影が見えて…」





自分でも突然のことでよくわからないけど



すると、また心臓の鼓動が大きくなってきた



さっき見えた赤い影、まふくんだと思われるものとは別の影が階段を上がってくるのが見える



「そ、そらるさん…奴が二階に来る…」



私がそういうと、ヒョイっと姫抱きされた




「そ、そらるさん！？」



「A…どうせふらついてその辺にうずくまりそうだもん〜」



ふふっと笑うと
何処かの部屋に入った

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