誕生日�将� 黒 × 青 １ ページ34
元のお話はコチラ → vol.4 黒 × 青 編
「なぁ、なぁヤス聞いて？」
「僕さ……今日オンナノコに告白したらさ」
「アカンって……フラれ……うぅ……っ」
「マル」
「そんな落ち込まんでも大丈夫やて」
「……うしっ」
「今日はマルの気ぃが済むまで、オレが話聞いてやる」
「おまっ！」
「ヤス、何言うて……」
高校近くにあるファミレス。
夕方ヤスから『マルが大事な話あるらしいから、ちょっとだけ行ってくる』って連絡入り、こらタダゴトじゃ済まん思うて同席したらコレや。
「ホンマに？」
「じゃ今日は朝まで付き合うてくれてもエエ？」
「えっ、ぁ……それは」
ホンマなんやねん？
今日はヤスと一緒に、学校終わったら俺ん家で映画鑑賞の約束してたんやぞ。
は、ハジメテ来るん……ハジメテ。
だってお前、今日は……。
「ちょ、ちょっとトイレッ！」
徐にヤスが席外すと、マルは俺を見て小さく溜め息ついた。
「聞こえてるで、マル」
「えー、だって」
「ヤス呼んだのに何で裕ちんまで来てんのよ？」
「何でって、当たり前やん？」
「相手がお前だからに決まっとるやないか」
「そもそもマル、お前元々オンナに興味あらへんやんけ」
マルは「ふはっ」と笑うてグラスに入ってたジュース飲み干したら、テーブルに突っ伏して俺を見上げた。
「だって、僕やってお祝いしたいもん」
「知ってるで、今日ヤスの誕生日くらい」
「ヤスは僕の大切なトモダチやねんから」
「裕ちんだけが独り占めしたらアカンて」
「…………」
コイツ……。
俺が卒業して部長になってから、ヤスに好き放題の役回りさせて撮ってるらしいからな。
あん時てっきり諦めてた思うたのに……迂闊やった。
でも付き合いだしてハジメテの恋人の誕生日。
やっぱり2人きりで過ごしたいって思うやん？
「ゴメンゴメン」
ヤスが戻ってくると、俺やなくてマルの隣にドサッと座った。
「マル……やっぱ今日無理」
「横山くんと約束してたから」
「明日学校でゆっくり聞いたるから」
「まぁ今日のトコは持ち堪えて、な？」
「へっ」
「ふは」
「ほな行こ」言うてヤスに引っ張られて席を立つ。
呆気に取られたマルに笑顔でヒラヒラと手ぇ振ったったら、しゃあないから3人分の会計して店を出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 329人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にがこ(プロフ) - のん。さん» のんちゃーんお久しぶり♪お祝いありがとうございます！忙しかったのね、お疲れ様！またいつでも遊びに来てね♪私も更新楽しみに待ってます！ (2017年9月28日 15時) (
レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - にがこちゃん！お誕生日おめでとうございますー♪ 今更感満載でごめんなさい。1ヶ月以上ここを離れてたら、にがこちゃんのお話がいっぱい更新されてた！ゆっくり楽しませてもらいますねー (2017年9月26日 9時) (レス) id: 3dd0e2b2bc (このIDを非表示/違反報告)
にがこ(プロフ) - ままままさん» ままちゃん♪最後までお付き合いありがとう！読み返して貰えるなんて嬉しい♪新作も鋭意作成中だよ 笑。またいつでも遊びに来てね♪ (2017年9月21日 16時) (レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
まままま(プロフ) - 番外編めちゃくちゃよかったです♪楽しみにしていた緑赤さん☆とってもステキでまたイチから読み返してましたー。いろんなその後見てまたイチから読み返してで、にがこちゃん一色の1週間だったよー。新作も楽しみにしてるー♪ (2017年9月19日 20時) (レス) id: 103b3e9ff7 (このIDを非表示/違反報告)
にがこ(プロフ) - くみみさん» 台風は日曜夕方から夜中が結構激しかったよ。くみちゃんトコ被害無かったかな？自然災害怖いね。お互い気を付けよう！心配してくれてありがとう♪ (2017年9月18日 21時) (レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にがこ
| 作成日時：2017年9月1日 16時
