誕生日�� 赤 × 青 １ ページ19
元のお話はコチラ → vol.3 赤 × 青 編
「……じゃ、お先失礼します」
バイト終わって速攻で外に出て。
空見上げればひと雨来そうな気配に焦る。
天気予報じゃ夜遅くから降る言うてたのに。
早よ帰らな干してるシーツがビチョビチョなるやん？
ココからアパートまで走れば10分。
首に掛けてたヘッドホンを耳に当てたら、空を気にしながら走り出す。
「…………」
こんな時でもやっぱり声が聞きたい。
夕時の人混み掻き分けながら器用にスマホ弄り、音楽プレーヤーの再生ボタンを押せば、大好きな人の柔らかい音色が曲に乗って俺の耳を擽る。
……好き、やっぱり好き。
暫く心地良い音楽が流れたら、バイトの疲れなんか一気に吹っ飛んでもうた。
『章大、新曲作ってん』
『デモテープ作ってオーディションに出すから、試しに聴いてみて？』
そう言って嬉しそうに自分の曲を俺のスマホに取り込むアノ人が、月日を重ねる毎に愛しくなってしゃあない。
高校卒業して普通に大学生してる俺と、音楽学校やオーディション等の音楽活動に忙しい毎日を送っているすばるくん。
2人の目指してる先は違うけれど、こうやって「今」を同じ場所で過ごしていられる事に幸せを感じてた。
『曲、どうやった？』
『うーん……』
『俺はすばるくんの曲、全部好きやからなぁ』
『お前なぁ』
『それじゃ全然参考にならへんから』
『……ま、エエけど』
『オレは好き言うてくれる章大が好きやし』
時間ができればそんなん言うていつもジャレ合って。
これから先もずっとこんな日が続いたらなってニヤつきながら、取り敢えず今は家路を急ぐ。
日中はまだ蒸し暑いけど、夕暮れ時にもなると少し肌寒くなってきたこの季節。
家帰って干してたシーツ取り込むと、同時に降り出した雨にホッと胸を撫で下ろした。
まだほんのり温かいシーツを身体に纏うと、そのままポスンとソファーに寝転び少しだけと目を閉じてみる。
そういやすばるくん、今日はオーディションがあるって言うてたよな。
未だ何も連絡来ないけど、そろそろ結果が出た頃とちゃうんやろうか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 329人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
にがこ(プロフ) - のん。さん» のんちゃーんお久しぶり♪お祝いありがとうございます！忙しかったのね、お疲れ様！またいつでも遊びに来てね♪私も更新楽しみに待ってます！ (2017年9月28日 15時) (
レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
のん。(プロフ) - にがこちゃん！お誕生日おめでとうございますー♪ 今更感満載でごめんなさい。1ヶ月以上ここを離れてたら、にがこちゃんのお話がいっぱい更新されてた！ゆっくり楽しませてもらいますねー (2017年9月26日 9時) (レス) id: 3dd0e2b2bc (このIDを非表示/違反報告)
にがこ(プロフ) - ままままさん» ままちゃん♪最後までお付き合いありがとう！読み返して貰えるなんて嬉しい♪新作も鋭意作成中だよ 笑。またいつでも遊びに来てね♪ (2017年9月21日 16時) (レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
まままま(プロフ) - 番外編めちゃくちゃよかったです♪楽しみにしていた緑赤さん☆とってもステキでまたイチから読み返してましたー。いろんなその後見てまたイチから読み返してで、にがこちゃん一色の1週間だったよー。新作も楽しみにしてるー♪ (2017年9月19日 20時) (レス) id: 103b3e9ff7 (このIDを非表示/違反報告)
にがこ(プロフ) - くみみさん» 台風は日曜夕方から夜中が結構激しかったよ。くみちゃんトコ被害無かったかな？自然災害怖いね。お互い気を付けよう！心配してくれてありがとう♪ (2017年9月18日 21時) (レス) id: bfbb34681f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にがこ
| 作成日時：2017年9月1日 16時
