ニコイチには戻らない【望月穂波】 (ページ17)

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そんなに上手くいくはずなかった。

女子中学生にもなると人間関係が難しくなってくる。
ただ、笑っているだけじゃダメ。
ただ、話を聞くだけじゃダメ。

会話をするにも頭を使わないとすぐに友達が離れていってしまう。

でも私にはそれができていた。
けど、あの子にはそれができなかった。

「穂波ってさ、誰の味方なのかわかんないよね」

そう言ったのはかのんだった。

周りのみんなは同調する。

「それな、みんなにいい顔してるっていうか」

「八方美人だよね、穂波」

や、やばい。私もなにか言わないと…

『ほ……ホントにね、どっちの味方なの？ってなるよね』

「そうそう」

何とかなったみたいだ。
友達の悪口を言うのは気が引けるが、しょうがない
ここで何も言わないと私まで目をつけられる。

しかたなかったんだ。