14部屋目 ページ15
｢登場の仕方きっしょ！！待ち合わせのメスやんけ！」
『グルちゃん、さん…？』
｢ぶっ…！あっはっはっ！ちゃうちゃう！｣
大爆笑のシャオロンさんと、堪えているけど肩が揺れているエーミールさん。
スコーンを持ってきた男の人はへらっと笑う。
｢どうも〜。鬱、言います。鬱先生とか、大先生とか気軽に呼んでや。」
『う、鬱先生…』
｢はぁい、何〜？｣
｢スコーン寄越せや｣
｢ｼｬｵﾁｬﾝ?」
｢きっしょ！！｣
お2人は…すごく仲が良いみたいだ。
でもなんだ、さっきの｢ｼｬｵﾁｬﾝ｣に得体のしれない寒気がした。
｢オバケ｣よりよっぽど怖いじゃないか！
｢遠慮せんと食べてや、お客様の君へ作ったものやから｣
『頂きます』と手を合わせ、鬱先生が持ってきたスコーンを口に運ぶ
『美味しい…！』
焼きたてと言うこともありサクサクで、香ばしい匂いが鼻の奥から抜けていく。
私が手をつけたのを見て待ちかねた様にエーミールさんもスコーンに手を伸ばす
やっぱり甘いもの好きなんだな。
｢そら良かった。グルちゃん喜ぶわ｣
｢そういや…グルッペンは？｣
｢あー、ゾムさん連れて晩御飯の買出しに行ったで。『客人によろしく頼む。失礼なことはするなよ、大先生』って言い残して行ったわ｣
｢流石グルッペン！お見通しやんけ」
｢せぇへんよ！？流石にお客様に、ね…｣
チラッとこちらを見る大先生
目が合うとへらっと笑って距離を詰められた
『？』
｢あ、君。名前は？｣
『…！申し遅れました。一条唯と言います。』
｢礼儀正しいし、作法もなってるし。ええ子やな、唯ちゃん。｣
『！？そんなことないです！』
突然褒められ面食らう。｢ええ子｣やなんて言われたの久しぶり…
｢いやいや、食べる前にきちんと手を合わせたり。敬語もきちんとしてるし。来るんが君みたいな子やったら、ええな｣
｢大先生口説くなや｣
｢彼女はまだ高校生になる前ですよ？」
｢エミさんまで！？酷いわぁ…｣
お2人のツッコミにしょげる大先生
落ち込んだと思ったらバッ！っと顔を上げる
｢え！？嘘！？まだ中学生？」
『はい、今年の春から高校に上がります。』
｢高3か大学生くらいやと思ってた…｣
｢あー、確かに。大人びてんな、唯ちゃん｣
『…色々、あって。』
両親のことはまだ、思い出として語るには時間が足りていない。
何となく重たい空気を破ったのはエーミールさんの声だった
｢唯さん、そろそろ帰りましょうか。家に着く頃には夕方になってしまいますから｣
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ネロ - 始まり方がね○の恩が○しみたい！ (2021年4月7日 23時) (
レス) id: 60a73795c6 (このIDを非表示/違反報告)
鳴く狐(プロフ) - とっても面白いです！続きが楽しみです！お体にお気をつけてください。これからも楽しみにしています！ (2018年11月2日 18時) (レス) id: 164fe814fa (このIDを非表示/違反報告)
ミンチ - んわわ、更新待ってました！！面白い小説有り難うございます＿／＼○＿ 読んだ瞬間にうへへ、てなりました！！この小説のせいです！！(褒め言葉なのでお気にせず) これからも更新待ってます。 (2018年10月15日 22時) (レス) id: 162f6ebe8f (このIDを非表示/違反報告)
月輪雫(プロフ) - 続きが気になりますねー！更新頑張って下さいねー！ (2018年6月18日 12時) (レス) id: 366371289c (このIDを非表示/違反報告)
真琴(プロフ) - 幽霊アパートの幽雅な日常のパロディですか？とても好きです！続き楽しみです！ (2018年6月7日 0時) (レス) id: f514dca10c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：二度寝 | 作成日時：2017年5月14日 4時
