図星 ページ27
また最上階の空き病室に放り込まれる。
立ち上がることも出来ずに、ぼんやりと座り込んでいると、相楽先生は私の顔を覗き込んで微笑んだ。
「どうしよっか」
私の、罰についてだろう。
私は先生の視線から逃げた。
「二年前はもっと反抗的だったから、背中を鞭で打ったんだけどね。今の君は比較的いい子だからそれは可哀想かな」
先生はしばらく思案して、私の右手を掴んだ。
無理やり手の平を上に向けさせられる。
「手に鞭打ちしようか」
「………っ」
「２０回。ほら、手広げて」
恐る恐る手を広げると、容赦なく鞭に叩かれる。
「いっ……！！」
鋭く熱い痛みに、悲鳴を上げた。
「自分で数えてね。じゃないとまた最初から」
先生はにっこりと笑う。
私が小さく、いち、と呟くと、また次の鞭が振り上げられる。
「ッ！！……に、」
「次で皮膚が裂けちゃうかな。君の手の平はすっごく柔らかいもんね……何の苦労もしてない手だから」
暗い目にのぞき込まれ、私は少し体を引く。
……怖い。
ビッ、と皮膚が裂けた。
「あーあ。裂けちゃった。赤ちゃんみたいな手だったのにね。ほら、数えて」
「……さん」
「あれ？泣いてる？まだ３回だよ」
追い討ちをかけるように４回目の激痛。
傷の上にまた傷ができる。
「よ、ん……、っ先生」
私は助けを求めた。
相楽先生にではない。
「……深見、先生」
相楽先生から表情が消える。
「……なんで？」
ぐっと胸ぐらをつかみあげられた。
「なんで秋良呼ぶわけ？いつもいつも。僕と何が違うの？僕のが親切でしょ？」
私はぼんやりと相楽先生を見上げた。
「……なんで、怒るんですか」
「……え？」
「私はモルモットかマウスなんじゃないんですか。……なのにそれじゃ嫉妬してるみたいだ」
言った途端、私は横に吹っ飛んだ。
頬がじんじんと痛む。
どうやら殴られたらしい。
先生は部屋を出ていった。
私はちょっとだけ笑った。
あの笑顔の仮面を剥がして、その下の表情を見られたのは、凄く嬉しい。
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Niko(プロフ) - 続きがある......！まさかまた続きが読めると思わなくて驚きと感動で胸がいっぱいです......！ (7月24日 1時) (
レス) @page34 id: e6a8d0ae57 (このIDを非表示/違反報告)
チップ - すごく楽しみです！更新待ってます^_^ (2021年12月12日 22時) (レス) id: d533d9fa91 (このIDを非表示/違反報告)
Natsuki(プロフ) - ドキドキする展開です！続きが気になります^ ^ (2019年1月25日 1時) (レス) id: 2709160c1d (このIDを非表示/違反報告)
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