約束 ページ13
久しぶりにプレイルームによると、フミコとフミオが本を見ていた。
少しは字を覚えたかな、と嬉しくなって駆け寄る。
「ひさしぶり」
二人は同時にこちらを見上げた。
「……おにーちゃん、だぁれ？」
その言葉を聞いて、私は自分が約束を破ったことに気づいた。
“いかないで”
“またっていつ？”
「……ごめんね」
決して届かない謝罪だ。
二人はきょとんとして、顔を見合わせている。
「おにーちゃん、大丈夫だよ。ぼくたち、怒ってないよ」
「そうかな」
「そうだよ。だってほんにんが言ってるんだから」
胸をはるフミオに、私は笑った。
「……ありがとう」
「どういたしまして。ねえ、おにーちゃん、本読んでよ」
私は笑って頷いた。
「いいよ。桃太郎？」
「……ううん。桃太郎は、知ってるもん」
「……しってるの？」
「うん。だから別のがいい」
ぼたぼたと、涙が零れ落ちた。
「……どうしたの？どこか痛いの？」
「ううん。……一年間でも、意味はあるんだね」
「あるに決まってるよ。ないなんて、誰にいわれたの？」
誰だろう。
自分だろうか。
「……おにーちゃん、ひかんてきだよ」
「そうかも」
私が本を開くと、彼らは両脇にちょんと座った。
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Niko(プロフ) - 続きがある......！まさかまた続きが読めると思わなくて驚きと感動で胸がいっぱいです......！ (7月24日 1時) (
レス) @page34 id: e6a8d0ae57 (このIDを非表示/違反報告)
チップ - すごく楽しみです！更新待ってます^_^ (2021年12月12日 22時) (レス) id: d533d9fa91 (このIDを非表示/違反報告)
Natsuki(プロフ) - ドキドキする展開です！続きが気になります^ ^ (2019年1月25日 1時) (レス) id: 2709160c1d (このIDを非表示/違反報告)
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