白黒【ONE-PIECE】 (ページ14)

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気がつけば夜も深まり
船員の眠りも深まっていた

酒の匂いが漂っている

飲んでいないのになんだか酔いそう

皆は気持ちよさそうに眠ている

「寝ないのか？」

『…？』

声のした方に顔を向けるとゾロがいた

ゾロ「眠そうな感じじゃないな」

ゾロはお酒を片手に私の方へ歩いてきた

ｸﾞﾋﾞｯと音を立てて飲む姿は月に照らされている

夜はこんなにも明るかったんだ

海へ視線を向ける

ゾロ「悪くないだろ？

　一緒に行くか？この次の海も」

…次の海

この先、

迷惑にならないだろうか

ゾロ「まぁ、ルフィは一緒に行く気満々だろうけどな」

『？』

ゾロの横顔はとても優しい

この舟のみんなは本当に暖かい

こんな所にいていいのか、本当にわからない

迷惑をかけてしまう

降りたほうがいい

そう思う

けど、やっぱり離れたくない

こんな暖かいところから離れたくない

そう思ってしまう

ゾロ「飲むか？」

船医さんにまだ飲むなと言われたのを思い出し

顔を欲に振る

【ありがとう】

声にはならないが口を動かして頭を下げる

ゾロ「そうか」

優しく笑ってくれた

ゾロ「座るか」

ゾロの後を追い横に腰掛ける

「肉ーーー！」

「食うんじゃねぇ！」

「それ俺のだぞ！」

突然叫ぶ声に肩がはねた

ゾロ「あいつらどんだけ意地張ってんだよ」

呆れて笑うゾロ

『ﾌﾌｯ』

ゾロ「！？」

『？』

ゾロ「なんでもない」