Episode98.赤い瞳-side.you ページ7
.
『......なんですか？これ......ネックレス？？』
「ああ、それはな、“ロケット”といってその装飾の部分の中に大事な写真とか
思い出深い写真を入れることが出来るんだよ」
『？、でもこれ......鍵穴みたいなのがあって開けれませんけど』
「俺が鍵を付けたからな」
『え、...それじゃあロケットの意味がないんじゃ......』
「あはは、そう言われたらそうだな。まあ、鍵はこの家のどこかにあるよ。探してみるといい」
『はあ......』
ーーーーー
ふわふわ、ふわふわ
意識が覚醒して早々、頭を撫でられているような感覚を覚えた
誰だろう。凄く手つきが優しいし、結構がっしりした手だ
そっと目を開ければ、サングラス越しじゃなく、裸眼の暗い視界。
.........照明が消されているのだろうか
「......起きたんか。体調は？」
どことなく落ち着く、奥行きのある声。
視線を動かせば、七三分けの黒髪に銀縁の眼鏡の奥に赤い瞳を称えた彼＿＿＿＿＿＿＿＿＿
我々軍書記長、トントンさんがその赤い瞳を緩めて俺を見ていた
慌てて起き上がろうと体に力を入れ、直後全身に痛みが走る
『トント、ンさ......』
「おうおう無理して起き上がらんといてや。怒られるのは俺なんやからな」
優しい声でそう咎められ、『お言葉に甘えて』と起こそうとしていた体の力を抜いた
それにしてもどうしてトントンさんがここにいるのだろう。ていうか今何時なんだ
「今は深夜の11時ぐらいやで。せやからあんまり騒がんとってな」
............エスパーかな？
内心そう思いながらこくりと頷き、出来るだけ小さな声で医務室の主について聞く
『しん.........軍医の方は、どちらに？』
「ぺ神なら今会議の方に行っとる。俺はその間お前を看とくよう頼まれてここにおるだけや」
『なんか......すみません』
「謝る必要はないで」と優しく笑むトントンさんに内心目を疑った
え、俺戦争が始まる前、不敬罪並みのことしでかしてるのになんでこの人いつも通りなの？
忘れてるわけじゃないよね？もしかして徹夜続きで頭バグってるとか？......有り得そうで怖いな
『.........書記長様、ちゃんと寝てますか？』
「トントンでいいって何回も言うとるやろ。......せやな、ついさっきまで寝とったで」
不服そうな表情を浮かべながらも、質問にはしっかり答えてくれる辺りこの人は真面目なのだろう
............知ってたけど。
赤い瞳から目を逸らし、窓に目を向けた
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Rettosei_0822(プロフ) - とても面白かったです！これからも執筆頑張って下さい。最後のshpから譲り受けたゴーグルはどうなったんですか？ (5月31日 3時) (
レス) @page48 id: c34cfad174 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - もう最高でした! それから涙腺崩壊何回したことか…。・°°・(＞_＜)・°°・。作者様このような作品有難う御座います。ふふっ楽しく悲しく読ませていただきました。 (2020年6月14日 12時) (レス) id: 823e106573 (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - 性癖にドストライクでした。こんな神作をありがとうございました。次の作品もめっさ楽しみに待ってます。 (2020年4月3日 22時) (レス) id: c6c1282ede (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 感動して泣きました。この様な素晴らしい作品に出会えてとても幸せです。素晴らしい作品を作って頂き、本当にありがとうございました。これからも頑張って下さい。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: c358560c76 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 完結おめでとうございます。楽しく読まさせていただきました。凄く好きです…ありがとうございました…！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: 4dc1d00e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年12月1日 0時
