Episode128.あの人の部屋-side.you ページ39
お誕生日おめでとうございます、大先生。
これからの更なる活躍を、この場をお借りして心よりお祈りしております。
健やかな一年でありますように。
.
あの後散々嘆いて、時間が時間だしそろそろ寝ようと
俺が使ってた寝室に兄さんを案内した
正直もう少し兄さんと話していたかったし、色んな話をしたかったけれど
もう会えないわけじゃないんだし、と割り切った
家のことは何かを察したのか、兄さんは深く追求してこなかった
「うわ、本だらけ......」
『ここは元々書庫だったらしいからね』
「.........へぇ」
そう頷いてしげしげと本棚を眺める兄さんに
奥にベットがあることを伝え、部屋を出た
俺はまあ、寒いのは慣れてるし、リビングで問題ないだろう
そうときたら毛布出さなきゃ。
『ヴァイオレットさんの部屋にベットがあるから......、そこから取ってくるか........』
そう呟いて、彼が生活していた部屋へ向かう
ギシ、ギシ、と冷たい床が音を立てる
確か彼の部屋は奥の方にあったはずだ
ヴァイオレットさんが生きてる頃に一度だけ訪れたことがある。本当に一度だけ。
暫く廊下を進んだ先に、それはあった
あの頃となんら一つ変わらない、彼の部屋へ続く扉。
コクリと生唾を飲み込み、ゆっくりとドアノブに手を掛ける
ただ単に毛布を取りに来ただけだというのに、どうしてこんなにも緊張しているのか
分からない。分からないけれど、
何故かこの感覚は、見てはいけないものを見てしまうような感覚に似てる
.........否、“見てはいけない”んじゃなくて“見たくない”のかもしれない
そんなことを考えながらも、ドアは己の手によって、少しずつ、少しずつ開かれていっている
見るのが怖くて、何があるのか不安で、ぎゅうっと目を瞑って扉を一気に開けた
いい大人が部屋入るぐらいで何を怖がってるんだか
『............』
ゆっくり、ゆっくりと目を開ける
真っ先に目に入ったのは、俺が使っていた部屋よりも多い数の本棚。
視線を動かせば、シンプルなベッドとその近くに同じくシンプルな机と椅子。
その机の上にぽつんと置いてある＿＿＿＿
一枚の紙と、小さなケース。
『......？、なんだろ』
机に恐る恐る近づき、徐に折りたたんであるそれを手に取った
おじさん掃除してくれてたって言ってたしもしかして置き忘れたのかな？
好奇心に負けて、その紙を静かに開く
『......！』
そこには、酷く懐かしい文字が綴られていた
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Rettosei_0822(プロフ) - とても面白かったです！これからも執筆頑張って下さい。最後のshpから譲り受けたゴーグルはどうなったんですか？ (5月31日 3時) (
レス) @page48 id: c34cfad174 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - もう最高でした! それから涙腺崩壊何回したことか…。・°°・(＞_＜)・°°・。作者様このような作品有難う御座います。ふふっ楽しく悲しく読ませていただきました。 (2020年6月14日 12時) (レス) id: 823e106573 (このIDを非表示/違反報告)
モノトーン - 性癖にドストライクでした。こんな神作をありがとうございました。次の作品もめっさ楽しみに待ってます。 (2020年4月3日 22時) (レス) id: c6c1282ede (このIDを非表示/違反報告)
HARUKA(プロフ) - 感動して泣きました。この様な素晴らしい作品に出会えてとても幸せです。素晴らしい作品を作って頂き、本当にありがとうございました。これからも頑張って下さい。 (2019年8月4日 16時) (レス) id: c358560c76 (このIDを非表示/違反報告)
クロ - 完結おめでとうございます。楽しく読まさせていただきました。凄く好きです…ありがとうございました…！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: 4dc1d00e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍色鳩羽 | 作成日時：2018年12月1日 0時
