Flowering heroine

＊ ページ34

壱馬 side.



……………２日目もステージから見える景色は最高で……………でもやっぱり良くないものも見えるのは確かで。









どうやって伝えたらわかってくれるのか


どうすれば来た人たちみんな幸せになれるのか





そんな事ばかり考えてなかなか眠れなかった。




……………それがいけなかったんだ。









「壱馬！！！！！！！！」



壱馬「え……………」



暗転するその瞬間ステージの端から落ちそうになった俺を引っ張ったその代わりに落ちていくそいつの姿。









陸「壱馬！！とりあえず裏！はけないと！！」




壱馬「でも、！！」




北人「とりあえず今ははけないと！！」









そう言う二人の言葉で急いで裏にはけるとメンバーに囲まれるそいつの姿。









陸「A！？怪我は！？！？」




「あんな所から落ちたくらいじゃ怪我なんてしないよ…………着地したもん。川村さん怪我ないですか！？」




壱馬「ああ…………………」




……………なんなんだよ。



なんでそんなマジで心配してるみたいな顔すんだよ。





「よかった……………川村さん落ちそうになった瞬間心臓止まるかと思った……………」




堀夏「心臓とまりそうになったのはこっちだよバカ」




澤夏「Aちゃん後でお説教だね」




大樹「玲於くんも相当怒ってたよ。てか俺も相当怒ってるけどさ。」




「……………はい……………すみません……」




慧人「ほんっっっとにびっくりしたあ」




颯太「あんま無茶しないでよ」




黎弥「ま、A反省会覚悟しときな」




勇征「でも無事でよかった〜！！」






そんなやり取りを眺めていると後ろからポンポンと肩を叩かれる。









陣「壱馬今日やけにボーッとしてるやん。気持ちは分かるんやけど集中せなあかん。」




壱馬「……………はい。すみません。」



陣さんの言葉が胸に刺さる。






陣「とりあえず怪我なくてよかったわ」









とりあえずまた反省会で聞くわって言ってバタバタと走っていった陣さんはやっぱり俺らのリーダーだなって改めて思った。

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