人魚姫2 (ページ1)

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忘れられてたらページ1

Asaid

わたしたちは出会わなければ良かった？
こんなモヤモヤは味わなかった？
こんな頭の中、ひとりのひとのことばっかりなの、初めて。
…けど、玲於くんがわたしにはいないと、なんてかんがえたくない。

昨日、ミオから電話があって、玲於くんの話してた。
やっぱり、そのラブラブ話だったから、ざわめく気持ち抑えられなくて、ちょっと泣きそうだった。

別れてから、数ヶ月。
もう、そろそろ忘れてもいい頃。
だから、きっと、向こうもとっくに忘れてる。
そんなの、分かってる…けど。

覚えてくれてたら、嬉しいよね。

わたしのカメラロール、前までは玲於くんでいっぱいだったけど、もう玲於くんなんていない。
顔だって、どんな顔してたか、忘れるくらい、だからわたしも忘れかけてるのかも。

いま、職場には、亜嵐くんがいるけど、やっぱりなんか気まずい。向こうからは普通なんだけどね。

玲於くん、いなくなっちゃったし。
たぶん、この会社にもいない気がする。
きっと家だってもう引っ越したでしょ？
別れる前、引っ越そうかな、なんて言ってたし。

玲於くんからわたしの思い出がどんどん消されていくのが悲しい。
わたしのことそんなに忘れたい？
きっと、もう髪も切ってるだろうし。
わたしとの思い出も髪の毛と一緒にどっかいっちゃって、わたしのことなんてもう他人。

たぶん、どうでもいいんだよ。

でも、もういいんだ。
わたし、生きてるから。

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