もしかして ページ12
Aside
ツーツーという音と共に目から出てくる涙。
もしかして...もしかしたら。
でもそうだとしたら、わたしは。
『電話、出ない』
「きっと、電源ないだけ。」
『そうだよね、』
そう信じて押してなかったボタンを押してから
エレベーターに乗る。
ああ。このまま異世界に行かないだろうか。
そんな呑気なことだけしか考えられなくて。
「わ、すごいね、野次馬っていうの？なんていうか。」
『え、まって。』
外に出ると大勢の野次馬がわたしたちを邪魔する
廊下から見てたけど意外と近くなんだ。
興味半分で事件現場を野次馬に紛れて
少しだけ見ると。
わたしがママにあげた水色のタオル。
ただのタオルじゃなくてわたしがわざわざ
ママって刺繍をした、タオル。
それが落ちてて。
血で汚れてもうあのときとは全然違うけど。
これは世界にひとつなはず。
『...すいません、これって誰...』
近くにいた、警察官に聞いてみる。
「身分を証明するものがなく、わからないんです、まだ。でもそれ以前に教えられません」
『違う..わたしのママとパパかも知れない、から』
「え？なら、確認してきます、名前頂いても？」
その返事に自分の名前を答えると
警察官はほかの人に聞きに行った様子。
え、本当にどうしよう、どうして車なんかに。
「A、まだ決まった訳じゃないでしょ」
『うん、うん、でも。』
心配で心配で。
まだわたし高校生なのに。
しかもこのままいなくなったら
喧嘩したままじゃん。
「こちらへどうぞ」
さっきの若い警察官が帰ってきて
わたしに放った言葉、
泣き崩れてハナが支えてくれたのは
鮮明に覚えてる
.
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きゃれお(プロフ) - はるおさん» コメントありがとうございます。暖かいお言葉ありがとうございます（ ; ; ）頑張ります！！ (2018年3月18日 17時) (
レス) id: f187aed1bb (このIDを非表示/違反報告)
はるお - すごく面白いです！これかれも頑張って下さい！応援してます！ (2018年3月17日 23時) (レス) id: 8f13f380ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃれお | 作成日時：2018年3月6日 17時
