▽インスタライブ ページ8
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シュウペイさんにインスタについて色々聞いた日から数日。ストーリーは分かったけどインスタライブはイマイチで、ちょうど次の打ち合わせまで時間があるから、葵にお願いして一緒にやってみることにした。ひとりで喋るの、緊張するし。
「ここ押したらいいの？」
「そうそう。そしたら始まってみんな見に来るから」
画面をタップしてすぐにコメントが流れ始める。うわ、すごい、なにこれ！
「なにこれ、もう見てる人がいるってこと？」
「うん、ここに人数出てるでしょ？」
「すご……え、これって何話したらいいの？」
「コメント読んだり好きなこと話したり……？みんなAを見に来てるんだから、自由にやったらいいんだよ」
コメントを読む……『佐々の葉でインスタライブって初？』『インスタ初心者なの可愛い』『今日はなんの仕事？』……いや、ひろうの難しい。オロオロしている私を見かねて葵がコメントを読んでくれた。
「『ストーリーまたあげてください！』だって」
「あ、うん、またあげるつもりで……そういえば、この間ストーリーあげたら大樹からすぐメッセージきてさ」
「え、アイツが？ほんとAのこと好きだね」
「いやたまたま見てたからだとは思うけど、ちょっとびっくりした」
ストーリーあげた日から共演してないし、なかなか撮る機会がない。まぁ明日一緒の仕事があるからその時でいっか。ふと画面を見ると、『なんでふたりってそんなに仲良いの？』とか、そういうコメントで溢れていた。
「なんで仲良いのって、同期だから？」
「いや、アンタらは同期の仲の良さ超えてるよ」
「そんな事ないよ。多分、妹みたいに思ってるんじゃない？私の方が年下だし」
なんて話していると、コンコンとドアがなった。もう打ち合わせの時間だっけ。……なんか嫌な予感。
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作者名：まるる。 | 作成日時：2021年3月6日 22時
