せいらウィッチ (ページ5)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:11,077 hit

其ノ伍ページ5

春夏冬青藍？

だが容姿は違う。

イメチェンでもしたのかと疑ったが

春夏冬はオシャレとかそんなものには

興味ないやつだった。

「どういうことだ？」

僕は真っ先に問う。

「えっと…」

春夏冬は言葉を詰まらせた。

「と、とりあえず、違う場所で話そう？」

「そうだな。」

ということで僕たちは

公園まで移動した。

「それで、何があったんだ？」

「うん、えっとね、

魔女と体が入れ替わったの。」

間をあけてから衝撃的な言葉を放つ。

「魔女？！どういうことだ」

「私でもよくわからないんだけど、一昨々日の帰り道、知らない女性に少しだけ体を貸して！って言われて。」

僕は神妙にその話を聞いてた。

「それでとても困ってるようだったから、とりあえず承諾したんだ…それで私はどうすればいいの？って聞いたら急に謎の言葉を並べ出して、私の立っている位置に魔法陣のようなものが出てきて…気づいたらこれよ。」

とても簡単に要約して話してくれた。

頭の悪い僕にもわかるような。

「つまり、その女が魔女ってことか？」

「そういうこと。」

力なさげに春夏冬は話す。

やはり、怪異か。

そんなことを考える。

「暦くん、私どうしたらいいんだろう。軽率な行動したよね、はぁ…バカ…」

ため息交じりだった。

「それは春夏冬が優しいからだ。それは誇りに思っていいと思うぞ。あと、解決方法はスペシャリストがいるから問題ないさ」

スペシャリスト＝忍野

のことだが。

「そう…？よかった…ありがとう暦くん。」

そして僕が口を開けかけた時だった。

ｷｷ-ｯ

どこからか金切声のような

車のスリップした音が聞こえてきた。

「な、なに…？」

春夏冬は驚いた様子で目を見開いていた。

すぐにその音のした方へと駆け寄る。

その光景を見た瞬間息を詰まらせる。

「そんな…………！」