せいらウィッチ (ページ3)

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其ノ參ページ3

「おい羽川。」

羽川翼。

5教科6科目で600点満点は朝飯前。

超が付くほど天才少女だ。

自分ではちょっと真面目が取り柄の___

なんて思っているらしいが。

おさげを揺らしながら

「なに？阿良々木くん」と答える。

「いや、羽川も気づいてるんだろ？あれ。」

そういって目線を変えた。

すると羽川は難しそうな顔をした。

「春夏冬さん…か。うん、なんか今日は様子が変だね。どうしちゃったんだろう。私はやっぱりアレが原因だと踏んでるけど…」

そういって、羽川は腕を組み替えた。

やっぱりな、とおもった。

実は僕も大体は予想がついていた。

身近で起こる大体の事件は

アレが原因だからだ。

１日や２日で人の性格が変わるとは思えない。

つまり、春夏冬の身に何かが起こっている、ということだ。

「これ、忍野に言うべきか？」

「う～ん…でも証拠も不十分だし…1日だけじゃなんとも言えないなぁ…」

そういって唸り声をあげていた。

確かに身内の不幸とかテストの点数が余りにも低かったとか…

なにかしらあったのかもしれない。

「じゃあとりあえず、様子みるか。」

そういって教室を出ようとする。

すると、後ろから、羽川に

「阿良々木くん！人の心配をするのもいいけど、自分のテストの点数も心配してよね！」

と廊下に響き渡る声で言われた。

「うるせぇーーーーー！！！」