31話 午前二時〇分 ページ37
さっきの、というのはあの告白のことなのだろう。
…彼女との思い出は全て忘れてしまっていた。
だけど、Aは俺にとってとても大切な存在だということはAを見たときになんとなく感じていた。
だから、
「俺、あの時言えなかったけど……っ
…Aのこと好きだ、大好きなんだっ……!」
堪え切れなくなってAを抱きしめる。
こんなにも彼女のことを愛おしく感じるのに、
彼女との思い出を一つも思い出すことができない。
…ただ一つ、分かったことは、俺はとても大切な人を失ったのだということ。
あの山を降りる時からずっと感じていた喪失感の正体は、これだったのだ。
耳元でAがクスリと笑った。
『さっきと全然言い方違うじゃん。
さっきはそんなに泣いてなかったよ。
……でも、ありがとう。私も大好きだよ。』
生まれ変わってもまた"私"になって、炭治郎たちに会いたいなぁ
彼女がそう言うのと同時に、彼女は光に包まれて消えた。
それきり、Aが夢に出てくることはなかった。
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めでぃ - はっ!あの??視点って誰かわかりました!! (2019年11月21日 7時) (レス) id: 44879474c1 (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - ああぁあぁああ...切ないですぅぅ...泣 お話が素敵すぎて思わず感情移入してしまいました泣 更新お疲れ様です!体調に気をつけてまた更新頑張ってください! (2019年9月12日 0時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
舞菜(プロフ) - ただのアニメ好き☆さん» 新作の方も見に来てくださってありがとうございます!嬉しいです(〃ω〃) これからも読みやすい文章を心がけて更新頑張るので、楽しみにしていてください! (2019年9月6日 0時) (レス) id: 1e7a191f2a (このIDを非表示/違反報告)
ただのアニメ好き☆(プロフ) - お話とっても魅力的ですね!読むうちにどんどん引き込まれてしまいました!体調に気をつけて更新頑張ってください!応援しています! (2019年9月5日 1時) (レス) id: 4ee9350697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞菜 | 作成日時:2019年9月3日 0時