一筋の希望 ページ33
「...ありがとうございました。」
「こっちこそ、ごちそうになっちゃって」
「お礼ですから。」
「ありがとうございます。」
優しく微笑んでるドさん。
涙腺にグッとくる。
今日は優しい。
たくさん話しもしてくれた。
それだけでこんなにも嬉しくなって。
また好きになる。
天井知らずなのかな。この、ドさんへの想いは。
「ごちそう様でした。じゃあ」
「...あっ、あの」
出て行こうとするのを、引き止めた。
振り返ったドさんに、胸がドキドキ早くなる。
「...また、来てください、ね...」
最後の方、怖じ気づいて小声になってしまった。
「はい。」
ドさんは穏やかな声で、返事してくれた。
ほっとする。
「...ユンさんも......」
言葉を止めたドさんに、目を見開いてじっと待った。
「あの...レイさんが寂しがってるんですよ。」
「...え？」
「ユンさんが来るの、待ってるみたいなんで。」
...えっ？
それって...
「...行ってもいいんですか？」
「え、もちろんですよ。なんでですか？」
なんでですかって...
私が行ったらあなたが嫌がるかもって思ったからですよ...！
「レイさんだけじゃなくて、マスターも待っ」
「行きます。」
食い気味に宣言した。
行ってもいいの？
早く言ってよそれを...！
「...是非。行ってやってください。」
「はい...！ありがとうございます！」
「ははっ」
最後に笑って、ドさんは店を出て行った。
私は最大限ニヤけた顔で、その後ろ姿を見送る。
嘘みたい。
ドさんから、BarへGOサインが出された。
レイさんとマスターさんにもまた会えるんだ。
やった...！
「すみません、戻りました！」
意気揚々と厨房に戻ると、ジュンミョンさんの真顔。
はっとして、たじろぐ私。
「もしかして......」
「......はい、？」
「...ギョンス君と、付き合ってるの？」
「いっ！いやいやいや、付き合ってませんっ」
「...すっごい顔赤いけど」
付き合ってるなんて...やだもう。
心臓がドクドク鳴ってる。
顔を手で扇ぐと、ますます怪しい者でも見る様にジュンミョンさんが目を細めた。
私はその視線から逃げるように、慌ただしく洗い物を始める。
「...それは今いいから、仕込み入って。」
「あっ、はいっ」
少し強めの口調にビクッとしながら、慌てて作業台に着いた。
まだ頭の中がごちゃごちゃしたまま。
ドさんとの会話、ドさんの顔ばっかり思い出してしまう。
うっかりニヤケそうになる。
一筋の希望が差し込んだ。
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nico(プロフ) - あーこさん» 初めまして！コメントすごく嬉しいです。ありがとうございます！ひゃ〜キュンキュンしてもらえて良かったです…！まだもう少し続きますのでよろしくお願いします(^-^)頑張ります！ (2017年9月2日 21時) (
レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
あーこ(プロフ) - 初めましてコメさせていただきます^ ^ 久しぶりにお腹の奥がキュゥーっと痛む感覚のキュンキュンさを感じてます…！ 寝るのも忘れて一気読みしてしまいました。まだこの小説終わって欲しくないです〜（ ; ; ） 応援してます！ (2017年9月2日 10時) (レス) id: ecfd3f6e56 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - himeさん» うわあ(T-T)嬉しいです…主人公の気持ちと共鳴してもらえたらもう本望です。ありがとうございます^_^ (2017年4月16日 1時) (レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
hime(プロフ) - ほんとに、このギョンスにいちいちときめきます(笑)毎回楽しみにしてます♪ (2017年4月16日 1時) (レス) id: 1f8feccce8 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - あやさん» ベッキョンは笑顔が一番、ほんとそう思います。ハッピーエンドか否かは、ギョンスが素直になれるかどうかにかかってますね…（´-`） (2017年4月14日 22時) (レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nico | 作成日時：2017年2月7日 20時
