Pomegranate mix ページ16
「...あーっ、いらっしゃい！」
「こんばんは〜。」
ニコッと笑うレイさんに会釈を返す。
店内は、テーブル席に男女３人組と女性２人組。
ドさんの姿は、無かった。
「こっち座って？」
促されて、カウンター席に着いた。
マスターさんがふっと微笑む。
「いらっしゃい。」
「お邪魔します...。」
「なーんだ、ギョンス君一緒じゃないのぉ？」
ただの冗談にも、ドキッとする。
「...いるかなーと思ったんですけど、いませんでしたね。」
へへっと笑ってごまかすと、レイさんがニヤリと口角を上げた。
「だからそんなオシャレして来たんだ！」
「え...っと、」
やっぱり、オシャレしてるように見えるか...。
否定はできない。
実際、頑張っちゃったから...。
「すっごくかわいい〜。ギョンス君、来るといいね！」
...あれ？
なんか、いつの間に、私の気持ちバレてる？
「今日は、彼は仕事か。」
「わっかんなーい、多分そうじゃない？」
「だとしたら来るのはまだ先だろう。」
「ちょっと待ってみたら？ゆっくりしてってよぉ。」
「はい。」
待つつもりだった。
来ないかもしれないけど、それでも待つつもりで。
ドさんに会いたかった。
今日来なかった彼が、そしてビョンさんが語った彼の姿が、また私を遠ざけたから。
会って、取り戻したかった。
ひと時でもいいから。
ビョンさんには反対されたけど、思いは変わらない。
好きだから、知りたい。
「あの、前頼んだのと同じものもらえますか。」
「ふふっ、ギョンス君のいつものやつね？了解っ。」
レイさんにパチッとウィンクされて、照れる。
恥ずかしいのに、嬉しい。
だってレイさんは応援してくれてる、きっと。
マスターさんも、きっと。
お客さんに呼ばれて、レイさんが離れた。
ただ静かに私のお酒を作ってくれてるマスターさん。
氷の音が心地好い。
「はいどうぞ。」
「うわぁ...」
目の前に差し出されたグラス。
上部がほんのり赤くて綺麗。
「Today's mojito is pomegranate mix」
「えっ？」
発音が良過ぎて、しかも早口だからわからない。
「Pomegranate mix」
ゆっくり言ってくれたけど、それでもわからない。
「...ポ、ポ...？」
戻って来たレイさんが呆れ顔でため息をひとつ。
「ザクロよザクロ。」
「あぁ〜ザクロ！」
「Pome-gran-ate、Say」
「...ポ、ポメ、グ、ラ...」
「も〜早く飲ませてやんなよ！」
「ははっ」
マスターさんは怒られたのに楽しそうに笑った。
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nico(プロフ) - あーこさん» 初めまして！コメントすごく嬉しいです。ありがとうございます！ひゃ〜キュンキュンしてもらえて良かったです…！まだもう少し続きますのでよろしくお願いします(^-^)頑張ります！ (2017年9月2日 21時) (
レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
あーこ(プロフ) - 初めましてコメさせていただきます^ ^ 久しぶりにお腹の奥がキュゥーっと痛む感覚のキュンキュンさを感じてます…！ 寝るのも忘れて一気読みしてしまいました。まだこの小説終わって欲しくないです〜（ ; ; ） 応援してます！ (2017年9月2日 10時) (レス) id: ecfd3f6e56 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - himeさん» うわあ(T-T)嬉しいです…主人公の気持ちと共鳴してもらえたらもう本望です。ありがとうございます^_^ (2017年4月16日 1時) (レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
hime(プロフ) - ほんとに、このギョンスにいちいちときめきます(笑)毎回楽しみにしてます♪ (2017年4月16日 1時) (レス) id: 1f8feccce8 (このIDを非表示/違反報告)
nico(プロフ) - あやさん» ベッキョンは笑顔が一番、ほんとそう思います。ハッピーエンドか否かは、ギョンスが素直になれるかどうかにかかってますね…（´-`） (2017年4月14日 22時) (レス) id: ff69cf6a49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nico | 作成日時：2017年2月7日 20時
