5 ページ13
〜purple〜
突っ込まれる思うて頭出してきたやすに罪悪感。
自然とそんなふうにしてまうほど、
やってきたっちゅーことやもんなぁ。
これでも、やすが病気してからは、
頭叩くんはやめたんやで。
関係無いにしても、一応な。
大事にしてやりたいし‥‥‥
叩く代わりに、目の前にある、ころんと形の良い頭をそっと撫でて抱き寄せる。
次の休みのお誘い、このまま言うてまおか。
OKしてくれるやろうか?
「やすぅ、今度休み一緒なったときな、沖縄、
行かへん?」
「沖縄‥‥‥」
あ、黙ってもうたな。
まだ、NGワードやったか‥‥‥。
「あー、やす、無理にとは言わへ‥」
「行く! 行きたい、すぐ行きたい!」
ガバッと顔上げて、行きたい言うてくれたけど、
はたして俺は、ダイビング無しの沖縄で、
コイツを満足させられるんやろうか‥‥‥。
がんばろ。
☆
そして当日。
あれから俺は、マネージャーに話をつけ、なんとか、やすと同じ休みをゲットした。
いうても、やすは3日あんねんけど、俺は1日半しか無理やってん‥‥‥。
めっちゃ弾丸ツアーやんけ。
せやから、やすだけでも、もう1泊ゆっくりしておいで〜言うたったら、
「なんでおれ置いてこうとすんの?しんちゃんと一緒に帰るよ!」やて。
可愛えこと言うでしょ、このコ。
朝イチのフライトやったから、乗ったそばから、
「ちょっと寝るな〜」言うて、俺の肩枕にして爆睡してますけども。
話し相手も居らんし、何か読もうか思たんやけど、どうせすぐ寝落ちするやろなと、何も出さずに寝ることにする。
頭寄せて、ばれへん程度に指絡めて‥‥‥
こないな天使と一緒やったら、
いい夢見れるやろうな‥‥‥
☆
69人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たろ | 作成日時:2019年6月25日 16時