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『……お隣さんかいな。』
壮絶なツッコミ祭りを終え、ようやくZ組の教室に到着したと思ったら。
まさかの席がお隣さん!!
いや、確かに沖田(座席表で確認した)と坂田だったら、ありえなく無いのかもしれない。
でもさ、でもさぁ……?
「1番後ろの窓際なんて最高の席じゃねェか。
ポジティブにいこうぜェポジティブにィ。」
言い方がなんかウザイ。
まあ、確かにそうなんだけど……
沖田は1番窓際の列の1番後ろ、私はその右隣。
日当たり良好、先生からも遠い、ポジションは最高なんだけどね。
『まあ、仕方ないよね、ポジティブにね……』
知ってる子も結構入ってくるみたいだけど、
まだそんなに仲いい子はきてないし。
あぁ疲れたー、と呟いて席に着いた。
そういや新八、高校からは家の道場のお手伝いするためになるべくゆるい部活入るって言ってたな。
あの時はじゃあ入らなきゃいいのにーとか思ってたけど、今考えればこういうことか……
ふと外に目をやると、ちょうど桜の花が綺麗に見えて、ちょっとうっとりしてしまう。
『わぁ、綺麗……』
「これじゃ毎日花見し放題だねィ。」
『やっぱりこの席最高なのかも。』
『ふわぁ……』
あーなんか眠くなってきた。
少しだけ目が潤う感覚。
「おつかれですかィ。」
さっきの下りでどんだけ突っ込まされたと思ってんだ。
『アンタがいうか……
ふぁ……』
あくびがとまらん……
「もうちょい女できねェのかよ。」
『うっさい。』
だって自然に口が開いちゃうんだもん。
『あ、きた。新八!』
目を擦りながら教室を眺めていると、地味な学生が入ってくるのが見えた。
席を立って、新八の方へ駆け寄る。
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時