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「あ、俺ら今年は同じクラスだぜ近藤さん。」
「おぉ、そりゃ心強いなァ。」
クラス表を眺めながら土方コノヤローが呟いた。
2人のクラスは……Y組か。
まァ土方のヤローには要はねェが、近藤さんのクラスだし一応覚えとく。
「うわっ!またお妙さんと別のクラスかよォ。
今年こそ同じクラスで毎日お妙さんを拝めるかも!と思って期待してたのにィ。」
『近藤さんあんた、いつの間に彼女できてたんですかィ。』
「馬鹿違ェよ、お妙さんっつーのは近藤さんがストーキングしてる女だ。」
「俺は断じてストーカーじゃない!
ただお妙さんが危険な目に合わないか見守ってるだけだ!」
「それがストーカーだっつってんだよ!!」
一年合わなかった間に恩師がストーカーになっていた。
「お願いだよAちゃん!
俺とお妙さんの仲を取り持ってくれよォ!!」
ストーカーゴリラとなっていた恩師が、Aの腕を掴む。
「いやですよ!私お妙さん敵に回したくないもん!」
そこをなんとかァァァ、とさらに強く腕を引く近藤さんを、土方さんが必死で引き剥がそうと引いている、大きなカブ的状況。
『んー、あ、あった。俺の名前。Z組か。』
「近藤さん私もクラス見たいから離して!」
ついに近藤さんの手はAの腕から離れて、土方もろとも地面に倒れこんだ。
ナイス近藤さん。
「えっとさかたさかたさかた……
あ、私もZ組だ。結構知ってる人いるー、ラッキー!」
「良かったじゃないか総悟、お友達がクラスにいて。」
さっきまでの様子が嘘のようにケロっとした近藤さんがニカっと笑う。
『誰がいつこいつとお友達になったんですかィ。』
「友達の友達は友達っていうだろー?
Aちゃんは俺達の友達だから、お前の友達だ!」
「え、近藤さん達と私って友達扱いなんですか?
一応先輩後輩ですけど。」
さっきの見た限り友達ではねェだろィ。
「当たり前だ!歳は違っても友達は友達だぞ!」
『てことは友達と友達は対等ってことですよねィ。
だってよ土方。』
「お前はチャンスを逃さねェな。」
当たり前でィ。
俺は土方を倒すために魂高に来たようなもんだし。
んじゃまあぼちぼち行くとすっか、という土方の声で、ぞろぞろと俺らは歩き出した。
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作者名:ニコ | 作成日時:2020年4月3日 10時