【CS集】鮮やかな記憶【鈍喰夜行】 (ページ2)

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【性格】

　派手な外見にヘラヘラとした笑い方、取って付けたような江戸っ子訛(なま)りの敬語と、第一印象は遊び人風情の若者である。

　他人に対して距離感がまるで無く、常に陽気でどこか冗談めかした物言いをする。神出鬼没で、あちらこちらで友人を作り、ふらふらと遊び歩いてはいつの間にか行方を眩(くら)ましている自由人。
　気さくではあるが秘密主義者な面をもち、自身の素性を滅多に他人に明かさない。それは亜修羅隊の仲間にも同様である。“佐倉”という偽名を名乗り、詮索されそうになればのらりくらりと避わすほどの徹底ぶり。

　真面目な戦いの最中でも冗談を言ったり、少々おどけた小唄のような言い回しをするため、軽くて信用のならない奴だと思われやすい。
　実際、彼の正体について街の人々に訊ねれば、大方“金持ちの道楽息子じゃない？”とでも返ってくる事であろう。本人もその事は自負しており、あえてそう思われるように振る舞っている節さえある。

　上記の文から分かるように、後先考えずに行動しているわけでは決してない。他人の視線を理解したうえで、わざと下手(したて)に回って馬鹿っぽく見せている。
　理由は二つある。一つは、誰にも亜修羅隊だと疑われず、敵を油断させる事が出来るから。もう一つは、その生い立ち上、身分に囚われたお高い(･･･)人達が嫌いだから。

　隠しているが、実は正義感が強く、人情に熱い人格者でもある。他人に対して批判的な人間――特に差別的な者には、譲れない考えがある様子。
　大事にしたくないので、怒っても朗らかな表情は変わらないまま。だが、他人からの見られ方を熟知しているため、静かに相手に“怒っている”と感じさせる。ただし変わり身は速いので、相手に分かってもらえれば、すぐに警戒を解いて元通りになる。

　頭脳派ではないものの、頭の回転が早く、機転が利く。作戦を立てるのは柄じゃないとの事で、まさに“臨機応変”を地で行く人物。
　ふとした時に驚くほど詩的な台詞が出てきたり、正式な場では丁寧な言葉遣いで話したりする事から、どうやら教養はあるらしい。

　好色な印象を持たれやすい彼だが、女性に対しては紳士的。距離感を弁(わきま)えているどころかやや控えめになり、いつもは威勢の良い彼が女性の前では圧され気味になっている。
　これは単純に元々の性格から来る態度であって、どう接していいか分からなくなるのだそう。特に亜修羅隊の女性陣においては、『こんな化け物、女の子に見せていいもんかねぇ……？』と頭を悩ませている。