Shuan (ページ6)

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Shota side

「先生」

「……っ！」

インターホンが鳴って、開くと

びしょ濡れで突っ立ってるAが居た

そのまま突っ立って何も話さない

どうしたのか、部屋に入るように促すと

「家出しました」

「は？」

「しばらく泊めてください」

突拍子もない発言がみられる

焦点の合っておらず、声にも覇気がない

「とりあえず風呂入れ。着替え置いとくから」

少し寒そうにしてたから風呂に入るよう促す

シャワーの音が少し聞こえては

この間の血の事を思い出す

Aの血はどこの誰よりも美味しかった

何故だかわからないけどが理性が効かない位に

「先生ありがとうございました」

「髪の毛乾かせよ」

俺の服だからダボダボになっていて

それが余計に興奮させる材料になっていた

そこから少し見える傷口

俺が作ってしまったんだな

「先生が乾かしてくださいよ」

「は、何で」

「やっぱいいですよー。ってか家出した理由聞かないんですか？」

「聞いて欲しいの？」

「なんか、デジャブ」

俺は台所に向かって水を取る

Aに渡すと小さく謝辞を述べられた

「勉強に疲れてしまったので家出しました。私はお兄ちゃんみたいに賢くなれない」

「……」

「もう縛られるのは嫌なんです」

力を無くしたように笑うAを

守りたいと思った

こんな感情何って言うんだろう

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