愛と欲望の日々 (ページ8)

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お風呂から上がった深澤さんはまさしく

水も滴る良い男って感じで

思わず息を飲む

『Aさん、俺と浮気しない？』と言われたのを思い出した体が熱くなる

多分私はそういう行為を欲しているのかもしれない

でも初めても今までも何もかも翔太としかしたことがなくて

他の人とする罪悪感

深澤さんとこの空間に二人でいることにも既に罪悪感なのに

これ以上それを背負い込むのか？

そう思うと手が震え始めた

暴力を振るう事もあるけど、やっぱり優しい翔太が

私はまだ好きだから

変に深澤さんと関係を持つのは申し訳ない

深澤さんがこちらに向けて伸ばした手を振り払って

「ごめんなさい、帰ります」

深々と謝罪の意を込めて頭を下げた

「……っ、帰らないで。」

「でも、翔太が待ってると思うので」

沈黙が続いて、それに耐えきれなくなった私は

「すみません。では会社で」

勢いよく深澤さんの家を飛び出して、自宅まで走る

翔太が待ってる

私が帰らないと！

玄関のドアを開けると、仁王立ちした翔太が…

「ただいま」

「なぁ、今まで何処で何してた訳？」

「ごめんなさい……」

「俺、心配でメッセージ送ったのに無視するわけだもんね。なにかやましい事でもあった？」

…静かにその言葉を言い捨てる

相当怒ってる

「ごめんなさい」

「ごめんなさいで済む訳ねぇだろ！」

私の頬を一打ち

痛みがじわじわと広がった

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