オレの『いもうと』 (K.Nino) Part1 (ページ11)

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無防備ページ11

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A:「もー朝っぱらからうるさいなあ，おにぃは」

Aはくるっとオレに背中を向ける。

呆然とするオレ。

なんも覚えてない自分にもだし，

平然としてる「妹」にも。

オレ…なんもやってないよな？

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AのTシャツ姿の背中を確認して

ホッとしたのも束の間。

え？

わわわっ。

まさかの…ノーブラ？

急にドキドキしてきた。

ほんとにAの言うとおり，

この状態で抱っこ？してたの，オレ？

いやいや，そりゃもうこんな年だし

それ自体は別に何て事ないよ？

ね？

でも，オレ，Aのカレシじゃねえし，

まして……本当の兄弟でもない。

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………いや，

普通妹を抱っこする兄貴なんて，いないか………

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つーかさ。

そんな……無防備でいいのか，A？

他所の男にも，こんなに無防備なのか？！

オレの心配をよそに，

Aはむにゃむにゃ言いながら，

背中をオレの胸に押し付けてくる。

そんな…くっつくな。

Aを起こさないようにそーっと、

自分の腰を後ろに引く。

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あーもう，なんっで。

自分のウチでこんな気を遣わきゃいけないんですか。

そんでもって。

反応すんな……オレっ。

懸命にガキの頃の生意気なAを思い出す。

そう，だから！

こいつは…オンナじゃない。

ただの……いもうとだ。

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