ある、春の一日１ ページ43
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妹ちゃんは最近、ご機嫌があまりうるわしくないようで
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原因は、もう・・・はっきりしてて
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いや、オレじゃあ、ないすよ？
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じゃあ、誰だって？
誰っつうか・・・なんつうか
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ほら、時期的なものっつうか
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つまり・・・花粉症？
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いや、大変そうだなって
可哀想だなって思うよ、オレも。
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オレ自身は全然わかんないけど
メンバーの中でも
潤くんとか・・・相葉さんとか
毎年大変そうだしさ。
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ま、だから最初はね、結構心配したの
ただ、あいつ・・・
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ある日ね
Aがあまりに辛そうにしてっから
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和：「注射が効くって言ってたぞ？・・・相葉さんが」
なんて、教えてあげたワケですよ
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そしたらAは「注射」じゃあなくて
「相葉さんが」のくだりに食いついちゃって
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A：「えっ、まーくんも花粉症なの？」
意味不明にテンション上がって
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A：「まーくんとお揃いなら、辛くても頑張る！」
なーんて言っちゃってんの
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いやいや、「お揃い」の使い方
思いっきり間違ってんでしょって話だし
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A：「早速まーくんに訊いてみようかな」なんて
うきうきと相葉さんにメールし始めたから
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いやいや、オレが訊いといてやるっつってんのに、さ
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だからね？
もう、あんまり
心配してやんないことにしたんです、わたし
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あ、いま・・・思いました？
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「こいつ、ちっちぇー男だな」と
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いえいえ。
そこはわたしも、「普通の」男ですし？
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ヤキモチとはね、言わせませんよ、この程度は
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それに、ほんとのこと言うとね
すこーし、その、花粉症っつうのに
感謝してんの、オレ。
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だってね？
そのせいでAは仕事以外
お陰さまで一向に外出したがらないし
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インドアなオレとしては
内心好都合なわけですよ
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だって休日とか・・・日がな一日
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いちゃいちゃし放題でしょーが？
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