秘密３ ページ26
.
和：「いやさ、おまえ一緒にいても最近
嵐の番組とか、全然見ねぇじゃん？
前はよく見てたのにさ」
A：「だってぇ。
まーくんかっこいいって言うと、おにぃがおこ・・
いや・・・なんでも、ないです」
和：「・・・怒んねーよ、別に」
慌てるAがもう、可笑しくて。
.
A：「でも・・・恥ずかしいもん、
おにぃを見てふやけた顔してるの、見られたら。
それに・・・実物のおにぃが、やっぱり一番だし」
和：「ほーう」
ワザとらしく頷きつつも
やっぱり口元が笑っちゃって、急いで手で隠して、さ。
.
たまにはこんな、素直ないもうとちゃんも良いなあと。
オレも少しは喜ばしてやろうかなと思ってね。
和：「なんなら、コンサートのDVDとか
もらってきたの、おまえにやろうか？」
そう、提案したんだけど
A：「大丈夫、全部持ってるし、
テレビ番組も全部録画してるっ」
再び得意げなAがそう言って、
開けてみせた引き出しの中には、嵐のCDやらDVDの山で。
.
A：「ねえ、おにぃ？」
「ん？」と言って手にしてた雑誌を閉じると
Aはその表紙を指差して、おそるおそる、オレの顔を覗き込む。
A：「ね、この顔、して？・・・くろのくんの、顔」
和：「はい？」
.
Aの指の先には、少し眼を細めて、なんつーか
憂いを含んだ顔っていうの？・・・をしたオレがいて
和：「あぁ・・・玄野くんの、ね？」
.
あっ、そう。
もう開き直ったわけね、いよいよ。
おお、いいよ。 なんなら、例のスーツも着ようか、
・・・とは、ならないでしょ、普通。
.
和：「やだ」 言下に否定すると
A：「おにぃのケチっ」 膨れるAに
和：「そうだよ、ケチだよ」
何をいまさら、とばかりに宣言して。
.
A：「あー、どうしよっ」
何かを思い出したように、不意にAが大きな声を出して
和：「なによ、今度は」
その声にびっくりしちゃったオレも、思わず大声が出て・・・
.
A：「ん・・・おにぃと一緒に住むようになったら、私
いつ嵐さんのDVD見たらいいんだろ。」
.
知らねえよっ！ つうか、それ、なんの心配？
.
和：「なに、おまえ・・・住みたくないわけ、一緒に？」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 137人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
