提案２ ページ21
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翔：「Aちゃんが嫌だって？」
和：「や・・・嫌っつうか・・・訊いたことすら、ない」
翔：「あ、そういう話、しないんだ？
なんで？・・・だって、それこそ
2人は幼なじみで、ずっと一緒にいたワケだし
自然とそういう展開になんないの？」
和：「うん・・・ないね、そう考えると」
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翔：「なんで、なんで？」
今日の翔さんは・・・なんだかえらくツッコんできて
基本、世話焼きの・・・母ちゃん体質、なんでしょーな？
翔：「Aちゃん、きっと・・・喜ぶんじゃない？」
和：「・・・そ、かな」
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「ま、今度、訊いてみるわ」なんつって翔さんに答えて
あれから、オレなりに考えてはみてるんだけど。
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和：「ね、A？」
A：「ん？ なあに、おにぃ？」
オレんちにノートパソコンを持ち込んで
真剣になにやら仕事中のAは
オレの言葉に顔も上げずに返事して・・・
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いや、前々からね？
もし誰かと一緒に住むなら
一緒の空間にいても、それぞれ自立してて？
自分の時間を大事にするような相手がいいなーって
そう思ってたからさ・・・
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Aなら、理想の相手かもって・・・思ったりするよ？
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和：「ね、A・・・オレと住まない？」
A：「え？」
唐突な提案に、Aの手が止まる。
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A：「どしたの、おにぃ・・・突然」
和：「いやさ、オレら、ほぼほぼ一緒にいんじゃん？
も、いっそ・・・同棲すればよくない？」
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Aは訝しげに眼を細めて
A：「おにぃは・・・それで、大丈夫なの？
だって、一人の時間、大切にしたいタイプでしょ」
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ほら、こいつはオレのこと、よーくわかってますよ。
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和：「いやっ、まーそうなんだけどね？
ただ・・・おまえとだったら、大丈夫かなーって」
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Aは驚いたような、でも嬉しそうな顔で答えた。
A：「ありがと・・・でも、ムリしないで？
私は毎日、十分・・・幸せだから」
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