差し入れ１ ページ17
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今朝になって熱も下がった私は、
私の部屋に帰ってきたおにぃから「事情」を聞いて。
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大慌てで部屋を片付け、
シャワーを浴びたっきり、ノーメイクの顔に化粧をして。
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なにやら電話で道案内をしてたおにぃに
和：「なんかいつもより気合い入ってんね」
苦笑されて、そんなことないよ、と慌てて首を振る。
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そうこうしてるうちに、
部屋のインターホンが鳴って
急いでドアを開けると、そこには「その人」が立っていて。
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「はじめまして・・・櫻井です。」
存じてます・・・よーく。
思わず、そうツッコミたくなるほど、律儀に頭を下げて・・・。
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A：「はじめまして」
私もぺこりと頭を下げると
翔：「Aちゃんだよね？」
とびきり爽やかな笑顔で言われて
なんだか・・・めまいがしそうになる。
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翔：「はい、これ、差し入れ」
やたらと大きな買い物袋を持ってきた櫻井さんは
ベッドでDSに夢中なおにぃを見て
翔：「だめだろ、ニノ。ちゃんと寝てなきゃ」
その口調がお母さんみたいで可笑しくて・・・
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でも、もっと笑えたのが、その言葉に
「ふぁーい」 おにぃがめずらしく素直に従ったことで。
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翔：「ね、風邪薬は飲んだ？」
和：「ん、飲んだー。」
翔：「よしよし。で・・・それもオッケーと。」
それ・・・と指差した先は、おにぃのおでこ。
さらに「これ、予備ね」と、新しい冷却シートも渡され。
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翔：「熱出ると汗かくからね」と
大量のスポーツドリンクと
そして、
翔：「おかゆはAちゃんが作るだろうからね・・・」と
梅干しのパックを机に並べて・・・
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なんだか、完璧すぎる お見舞いグッズの ラインナップが
昨日のおにぃのそれと同じで、私は、笑ってしまって。
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