伝えたい言葉2 ページ40
オイラ気づかないふりして、
先手打ってAに告白しちゃったけど
ずっと、わかってたよ。
だって、翔くん、わかりやすいんだもん。
Aを見る優しい顔
Aの話するときの嬉しそうな声。
.
オレらが付き合った途端に、
ヤケのように次々に恋人作ってさ。
あの時はほんとに......ごめんね。
.
オレがいなくなってからだってさ
きっと辛かったよね。
オレへの思い、Aの気持ち、
あれこれ考えちゃって、きっと苦しんだよね。
でも、Aが翔くんを好きになって
オイラ、本当に、嬉しいんだよ?
今ならもう、昔のこと、許してもらえるかな?
.
幸せそうな二人を見てるとやっぱり、羨ましくなって。
『おめでとう。かんぱーい!』
テーブルに二つ並んだビールの片方を勝手に飲み干す。
.
A:「ねえ、ちょっと、翔
智の分までビール飲まないでよー。
せっかく3人でお祝いなのに」
翔:「えっ、オレじゃねーよ。お前じゃねーの?」
A:「もう、妊婦がお酒飲むわけないでしょ?」
翔:「え?......ってことは」
二人はまた、顔を見合わせて、優しい顔で笑った。
翔:「...そっか、智くん、お祝いに来てくれたんだね」
.
もう、姿も見えないのにね。
......気づいてくれてありがとう。
.
もう一度二人にこの声が届くなら。
いったいオレはなんと、言うんだろう。
.
翔くん、ありがとう。
ほんと、最高の親友だ!
Aを......幸せにしてあげてね。
.
A、オイラ本当に......
Aのこと、大好きだった。
ううん......今もずっと......
これからも、ずーっと.........大好きだよ。
.
......おめでとう......いつまでも、幸せに......。
.
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