秘めた想い ページ2
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大学2年のクリスマス前のことだった。
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イブには3人でパーティをしようと盛り上がる私と翔に
智がぽつりと言ったのだ。
智:「オイラ......パス」
A:「なーに、どうしたの?智。
だって、ヒマでしょ?」
翔:「智くーん、カノジョでもできた?」
智はふにゃりと笑って
智:「んーん。...まだ」
翔:「はははっ。まだってなんだよ。
当てがあるみたいな言い方だして」
智:「あのね、翔くん」
翔:「ん?」
智:「オレ......Aが好きなんだ」
翔:「は?...ええ?」
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私に至っては、驚いて言葉すら出なくて
翔:「ははっ、また突然の告白だな。
......だってよ、A」
眉毛を下げて大笑いする翔に
私は思い切って、告げた。
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A:「ごめん......翔。
私も...なの。
私も智が.........好き」
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翔よりもびっくりした顔で
口を開けたまま何も言わない智。
逆に翔が気を遣ってしまい
ぽんぽんと私と智の肩を叩いて
翔:「なんだよー、良かったじゃん。
ほら、智くん、なんか言って!
オレなら遠慮すんなよ?
二人でラブラブなクリスマス、過ごしなよ」
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ずっと胸の中に秘めていた智への想いは
思わぬ形で......叶うこととなり。
こうして私と智は付き合い始めた。
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ちなみに。
大学でモテモテだった翔には
あっという間に美人なカノジョができて
そして、その「恋人」たちの人数は
卒業までに、
私たちが覚えきれないほど蓄積していったけど。
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