手伝うのがお仕事です！２ (ページ8)

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白岩さんを部屋に送り届けたあと水が欲しいと言われ、私は再びリビングへと戻った

コップを持って「入りますよ」と声をかけても返事はなし

多分もう寝てるんだろうなぁ

そう思いながらドアを開けると、やっぱり白岩さんはベッドに横たわり目を閉じていた

起こさないように静かに入り、ベッド横に置いてあるサイドテーブルにコップを置いた

というか、白岩さんの部屋に入ったの初めてだ…

掃除は自分でするからと頑なに入室を拒否されていたけど…

勝手に入った訳じゃないけど、入ってよかったのかな…

なんだかいけないことしている気分になって、そそくさと部屋を出ようとしたとき

瑠「どこ行くの？」

『白岩さん！？』

瑠「水、1人じゃ飲めないけど」

『え！？』

何言ってるんだこの人

相当酔ってるのでは…？

とろんとした白岩さんの目は私だけを映して、「こっちおいで」と言わんばかりにベッドをトントンと叩く

1歩1歩恐る恐る、白岩さんの隣に座れば、満足そうに笑って水を飲んでいた

飲めてるじゃん1人で…

瑠「水ありがと」

『いえ…』

瑠「ねぇ、俺の名前知ってる？」

『え？酔ってます？あ、酔ってるか…。知ってますよ。白岩瑠姫さんですよね』

瑠「なんだ。知ってんじゃん。じゃあ俺のこと名前で呼んでよ」

肩と肩が当たるほど近いのに、白岩さんの顔は私に向いていてそれだけで緊張してしまう

しかもなんかいい匂いするし

『私はただのバイトなので。下の名前だと馴れ馴れしいと言いますか…』

瑠「豆のことは豆ちゃんって呼んでるのに？」

『それは豆ちゃんにお願いされて…』

瑠「俺もお願いしてるよ？ねえ、こっち見てよ」

ただでさえ白岩さんが喋る度に吐息が耳に当たって腰がゾワゾワするのに、今白岩さんの顔見たら大変な事になる気がする

『わ、わかりました。瑠姫くんって呼びます』

瑠「本当は瑠姫の方が嬉しけど、まあいいや」

『…っ！？』

「こっち向いてって言ったのに」と抱き寄せられた私は、いとも簡単に白岩さんの腕の中に収まった

瑠「もっかい俺の名前呼んで」

『瑠姫くん』

瑠「まじでもういなくなんないで。俺Aがいないとダメらしいから…」

縋るような声にギュッと胸が締め付けられて

沢山心配や迷惑かけてしまっていたと改めて実感した