手伝うのがお仕事です！２ (ページ5)

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はぁ……

開けられない

ドアノブに手をかけては離しての繰り返しで、かれこれ30分以上は経ってる気がする

この一部始終を近所の人に見られてたら、不審者と思われて通報されそう

それだけは避けたいから、意を決して何十回と手をかけたドアノブに再び手をかけたとき、勢いよく開いたドアが私の頭にぶつかった

『いったぁ…』

豆「…………Aさん？」

『…へっ！？豆ちゃん！？』

豆「あ、すみません。大丈夫ですか？」

『うん…。大丈夫、です』

開いたドアの向こうにいたのは豆原さん

何も言わずに持っていたキャリーケースを家の中に運んでくれた

豆「入らないんですか？」

『あっ、入ります。お邪魔します』

豆「ふふっ。お邪魔しますってなんですか」

『なんでしょう。あはは…』

“ただいま”なんていう資格、私にはない

自嘲気味に笑っていると、豆ちゃんはその笑いを遮るように口を開いた

豆『おかえりなさい。Aさん』

「……ただいま」

豆「うん。おっけーです」

満足そうにふにゃっと笑う豆ちゃんを見て、自然と私も笑顔になれた

これじゃ、どっちが年上かわからない

豆「みんないるっすよ。行きましょ」

『うん』

私の不安な気持ちが豆ちゃんに伝わったのか、手を握りリビングまで連れて行ってくれた