手伝うのがお仕事です！２ (ページ3)

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久しぶりに会えた反動なのか、心做しか力が強い気が…
いや、怒ってるのか……

蓮「こ～ら景瑚、Aちゃんに抱きつかない」

景「だってAちゃん今にも逃げそう。逃げない…？」

『に、逃げません』

それを聞いた佐藤さんは安堵した表情を見せ、私の背中に回していた腕を緩めた

なぜ2人がここにいるか聞きたいけど、聞きたいことがあるのは、おそらく佐藤さんと川尻さんの方だろう

蓮「少し話せる？」

『はい』

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蓮「ん～色々聞きたいことあるんやけど…」

景「戻ってきてよAちゃん。お願い」

蓮「無茶言わんよ。Aちゃんにも事情があるんやけん」

『……理由もお話せず皆さんの前から突然いなくなってすみません』

最初からちゃんと話すべきだったんだ

私は今日までの経緯を2人に話した

「話してくれてありがとう」と言う川尻さんと俯き黙り込む佐藤さん

景「……えっ！？Aちゃん結婚するん！？」

蓮「話聞いとった？」

景「それは色んな意味で無理……。断固反対！だって、俺らのAちゃんが…」

蓮「まぁ……うん」

景「ほらぁ！」

近くにあったベンチに座り、私を他所に膝と膝を合わせて、あーだこーだと話している佐藤さんと川尻さん

連絡も返さず黙って出て行った自分勝手な私に対して、怒ってるんじゃないかって

上手く喋れないんじゃないかと思ってたけど、案外普通に喋れて

2人の些細なやり取りが、寮にいたときの日常を思い出させてくれて

だけど、2人を見ていたら目頭が熱くなって

そんな私を見て「Aちゃん、泣いてる？」と揺れる視界の中に佐藤さんが映る

蓮「あーあ。景瑚が泣かした」

景「え、俺！？」

『……っ、ごめんなさい』

蓮「もーなんで謝ると。Aちゃんはなんも悪くないよ」

いつも十分過ぎるくらい優しいのに、それよりももっと優しい川尻さんの声色は、私を暖かく包んだ

『連絡返さなくて、黙っていなくなって、迷惑かけてごめんなさい』

蓮「迷惑なんかじゃないよ。連絡返してくれんかったことは怒っとるし、黙っておらんくなったことも怒っとる。けど、心配はした」

『本当にごめんなさい』

蓮「うそうそ、冗談。けど本当に心配したんよ。なんかあったんやないかなって」

そう言って優しく笑い、わざとムッとしていた顔もすぐに元通り

やっと引っ込みそうになった涙は少し自我が強いらしい