手伝うのがお仕事です！２ (ページ2)

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地元に戻った次の日に行われるはずだったお見合いは、相手方の都合で1週間先延ばしとなった

暇だなぁ
突然のニート生活

今までは朝から晩までせっせと動いていたのに、ダラダラと過ごしている今は、時間が過ぎるのがとてつもなく遅く感じる

暇つぶしに何かをしてもしっくりこなくて、結局ベッドでゴロゴロする日々

ご飯を作ってみた、洗濯物を干してみた、部屋の掃除をしてみた

やっぱりこれが1番しっくりくる

意外と天職だったのかな～…なんて思ったり

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それから数日が経ち、無事に両家顔合わせは終了した

実際に相手の顔を見たり話が進んだりすると、“結婚”というものに実感が湧く

私あの人と結婚するんだぁ

真面目そうで優しそうで、顔もまぁまぁかっこよかった

それから少し散歩してくると両親に告げて、近くの浜辺をブラブラ歩くことにした

懐かしいなぁ

よく友達とここら辺で遊んでたっけ

今じゃ映えスポットになってるそこは、季節関係なくたくさんの人がいる

若い女の子たちが自撮りしていたり、犬を散歩させてる人がいたり、カップルが頬をくっつけて写真を撮っていたり、ランニングしてる人がいたり

1人はサングラスかけ、もう1人は帽子を深く被りマスクを付けて、身バレ対策をしている芸能人っぽい2人組がいたり

う～ん……

あの感じどこかで見たことある気がする

背格好や歩き方的に、佐藤さんと川尻さんみたいだなぁ

なんてことを考えていると、その2人組はどんどん私の方に近づいてくる

私とその2人組の距離、あと1mくらいのところで、ある事に気がついた

多分、あの2人は佐藤さんと川尻さんだ

どういう理由でここにいるかわからないけど、とにかく今会うのは色々とまずい

ヒールで走るなんておてんば娘みたいなことはしたくないけど、仕方がない

意を決して全力で走り出せば「待って！」と背後から聞こえる声

日々の運動不足を恨むしかない

自分でも驚くほど体力がなくて、後ろを振り返ればすぐそこにサングラスを外した佐藤さんがいた

景「Aちゃん会いたかった…！」

悲しいくらいあっさり捕まった私は、その勢いのまま佐藤さんの胸にきつく納まった