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さっきの場所に戻ろうと少し歩いていると「ここに座って花火見よ」と佐藤さんが指さしたのは2人がけのベンチだった
男の人と2人で花火見るの何気に初めてかも…
そんなことを考えていると1人で盛り上がっちゃって、だんだん顔が赤くなってきて、横目でチラッと見た佐藤さんは花火に夢中
勝手に浮かれてる自分が恥ずかしくなってきて、邪念を消して花火に集中しようと心に誓った
景「綺麗やね」
『今の大きくて綺麗でしたね』
景「花火のことじゃないよ。俺はAちゃんのこと見てたから」
花火が打ち上がる度に、佐藤さんの顔は鮮明に私の瞳に映る
あーあ。今さっき邪念を捨てたばっかなのに
勘違いしそうになるじゃん…
『またまたご冗談を…』
景「冗談だと思う？」
『だって私の事見てなかったじゃないですか…』
景「なんでわかんの？」
『あ……』
景「へぇ。俺のこと見てたんだ」
ふふっと嬉しそうに笑う佐藤さん
自爆してしまった
というかこんなの誘導尋問じゃん…
不可抗力だ…ずるい
『は、早く戻りましょ…！河野さん1人だし』
景「いいやんこのくらい。さっき純喜くんと手繋いでたやろ？」
『え！？知ってたんですか…？』
景「うん気づいてたよ。純喜くんは手を繋いだ。俺はAちゃんと2人で花火を見る。ね？」
『なるほど…？』
景「だから俺ともう少し一緒に花火見よ」
小首を傾げながらそう言う佐藤さんの前で私は首を縦に振ることしか出来なかった
ひょっとこのお面を付けてちょけていた人とは思えないくらいのギャップ
景「俺じゃなくて花火見てよ？」
『わ、わかってます…！』
悪戯に笑う佐藤さんから急いで目を逸らして、花火に視線を移した
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『すごい！今ハートの…
景「ん？ハートだった？今の花火」
『ハートでした…』
思わず佐藤さんの方を見てその感動を伝えようとしたら、佐藤さんは花火ではなく私を瞳に映していた
『…今の見てました？』
景「見てなかった」
すると佐藤さんは続けて「花火見てるAちゃんのこと見てた方がずっといいよ」なんて
顔色ひとつ変えずになんでそんなことをサラッと言えちゃうんだろう
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ニアちゃん(プロフ) - 匿名ボーイさん» とても嬉しいコメントありがとうございます！まだまだ続きますので更新を楽しみにして頂けると幸いです♡ (8月22日 18時) (
レス) id: 3974967ea4 (このIDを非表示/違反報告)
匿名ボーイ - コメント失礼します！とっても面白いです！いつも楽しみにさせて頂いています！ありがとうございます！ (8月22日 10時) (レス) @page32 id: 4d5241d02c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニアちゃん
| 作成日時：2023年7月17日 7時
